第15回「僕自身が目の当たりにしたゴシップの中で一番衝撃的だった事件」/森田哲矢(さらば青春の光)連載

2016/4/15

遡ること4年前、当時キングオブコント2012という大会の決勝戦に進出した僕は周囲の予想に反し、全く無名にもかかわらず準優勝という成績を残しました。優勝は今をときめくバイきんぐさん。苦節16年の末についに陽の目を浴びたベテランコンビの優勝に会場もお茶の間も感動し、拍手喝采の中大会は幕を閉じました。
優勝は出来なかったものの、全くの無名である自分達が準優勝したことは自信にもなったし、なにより全国ネットでネタを披露出来たことが凄く嬉しかった。
僕は自分にご褒美をあげようと思い、自らの性癖であるMの人専門の風俗にいきました。
そのお店はMの有名人達も足繁く通う老舗のお店で、僕も生活費をきりつめては3ヶ月に1回ぐらいのペースでお世話になっていました。
そしてその日、受付でいつも通り女性を選び待合室に通されると、男性が一人だけいました。その男性は恍惚の表情で空を見つめていました。
そしてその男性をよく見ると、なんとバイきんぐの西村さんでした。
恍惚の表情の西村さんは僕に「今終わって出てきたんだけど、とにかくめっちゃ良かったわー。なんかオレ新しい扉開いたかもしんない」
とアラフォーのおっさんが凄く嬉しそうに話してきました。

いやそんなことよりもよく考えたらM専門の風俗店の待合室にキングオブコントの1位と2位しかいない。

僕は思い切って西村さんに聞いてみた。

「ちょっとこの状況面白すぎるんで、次小峠さんに会った時この話していいですか?」

すると西村さんから驚愕の答えが返ってきた。

「小峠ももうすぐ終わって出てくるよ」

えっ!? コンビで来てたん!? M専門の風俗に!?
世間の人は勘違いしてるかもしれませんが、芸人はプライベートをコンビで一緒にいることなんてほとんどありません。ご飯も別々、遊ぶのも別々、ましてコンパなんて絶対に一緒に行かないです。
にもかかわらずバイきんぐさんはM専門の風俗店にコンビで来ていた。こんな気持ち悪い話はないです。
僕はあまりの衝撃的事実にその後の自分のプレイに全く集中できなかったのを覚えています。

なぜ冒頭でこんなことを書いたかというと、今回のテーマはずばり『M』です。

僕は常々“いききった芸能人には我々凡人には理解し難い性癖がある”とこのコラムで何度も書いてきました。
今回は今まで意外に書いてこなかったMの性癖を持つ芸能人達のゴシップを紹介します。

『世の女性達を虜にするあの超イケメン俳優はSMクラブに行き、四つん這いになり女王様に「おもいっきり腹を蹴ってほしい」と懇願し、女王様がおもいっきり蹴ると「もっと蹴ってください! もっとおもいっきり蹴ってください!」と言い、女王様に「これが限界なのでこれ以上を求めるなら他の店行ってください」といわれた』

もはやこいつはMなのか? 女王様に向かってちょっと命令してるやん? と思わせる話ですね。
SMとはある種S役とM役のコントみたいなものです。そのコントを中断して、SがMに対して敬語を使い退店を促す。こんなことがあってはならないのです。
しかし後日談を聞くと、他の店へ行ってくださいと言ったにもかかわらず、そのイケメン俳優はまたその女王様を指名してきたらしく、ひた向きに腹への痛みを欲するイケメン俳優のその健気な姿勢に胸を打たれた女王様は、そのイケメン俳優の為だけに今ジムへ通い、ひたすら脚力を鍛えてるらしいです。
なので、今後もし“イケメン俳優があばら骨折!!”みたいなニュースが出た場合、森田が言ってたのはこいつのことかと思っていただいて結構です。

『某大物司会者は、鞄いっぱいに野球の硬球を詰めて現れ「これを至近距離からおもいっきりぶつけてほしい!」と女王様に懇願する』

この人もホームラン級のドMですね。
しかもこの大物司会者は高校時代は野球部だったそうです。高校時代あんなに辛かった先輩のしごきが何十年という時を経て快感という形で戻ってきた。そんな感じなのでしょうか? もしくはその時代から既に快感だったのか? 理由は定かではありませんが、とにかくクレイジーであることは確かです。
ボールを投げられ、鞭で打たれ、快感が走る。走攻守バランスのとれたM。
恐らくこの女王様が引退する時は肩を壊した時でしょう。

『素顔を出さずに活動してる超売れっ子ミュージシャンは、自分が通ってる風俗店の廊下を素顔で首輪をつけられ女王様の罵声を浴びながら4足歩行で歩くのが一番興奮する』

素顔を出さずに売れてしまったが為の歪んだ性癖ですね。
自分は世間的にはこんなにも有名なのに顔も本名も知られていない。そこへ来てMという性癖。これを使わない手はない。
風俗店の廊下を行き来する客に見られながら素顔を晒す。
「今日こそはオレだってバレるんじゃないか?あれ? 今すれ違ったの音楽関係の人じゃなかったっけ? てゆうかもうネットでオレの素顔って上がってんねやったっけ? いやもうそんなことどうでもいい! とにかくこの状況が気持ち良くてしょうがねえぜ!!」

この人こそ真のMですね。
ひとつ皆さんに感違いしてほしくないのはMの人間はけして変態などではなく、人の痛みが一番よく分かる人種なのだということです。
僕は常々思ってることがあります。
もし世界中の大統領が全員Mなら、この世から戦争なんてなくなるんじゃないかと。
いやむしろ戦争をなくすにはもうこれしかないんじゃないかと。
だから今後戦争をなくすには各国の大統領選挙で国民一人一人がしっかりと吟味し、いかにMっぽい人を選ぶかが重要になってきます。それさえ出来ればこの世から戦争はなくなると僕は確信しています。
もしかしたら至近距離からミサイル撃ってくれ的なこと言い出す可能性もなくはないですが……。