佐渡島庸平 今月の「この本にひとめ惚れ」は『中動態の世界 』 『どんな数にも物語がある』『SHOE DOG 』

文芸・カルチャー

2017/12/6

 『ダ・ヴィンチ』本誌の人気連載コーナー「この本にひとめ惚れ」から、コルク代表・佐渡島さんのひとめ惚れ本を紹介。『宇宙兄弟』『ドラゴン桜』といった大ヒット作品を世に出した天才編集者・経営者が“ひとめぼれ”した本をチェック!

『中動態の世界 意志と責任の考古学』
國分功一郎
医学書院 2000円(税別)

装丁:松田行正+杉本聖士
編集:白石正明
國分功一郎さんは前著『暇と退屈の倫理学』から気になっていた哲学者。『中動態の世界』は、ふだん認識はしていないけれど経験はしている状態を分析している。
自発的ではないけれど同意している「中動態」。日常的にけっこうありますよね。

『どんな数にも物語がある 驚きと発見の数学』

アレックス・ベロス:著 水谷 淳:訳
SBクリエイティブ 2200円(税別)

装丁(日本語版):米谷テツヤ
装画(日本語版):大塚砂織
編集(日本語版):野沢喜美男

マンガ編集者としてひとめ惚れ。『ドラゴン桜』の担当編集として物語のネタ集めをするとき、いわゆる勉強法より、こういった研究者が何を考えているのかを語った本が参考になる。実は『ドラゴン桜』の新作を準備中。本書でもヒントが見つかりそうだ。

『SHOE DOG 靴にすべてを。』

フィル・ナイト:著 大田黒奉之:訳
東洋経済新報社 1800円(税別)

装丁(日本語版):橋爪朋世
編集(日本語版):佐藤朋保

ナイキを創業したフィル・ナイトの自伝。SNSでつながっている外国の友人がこぞって賞賛していたので。日本語版、待ってました!

【青山ブックセンターにて彷書】

<プロフィール>
佐渡島 庸平(さどしま・ようへい)●1979年生まれ。南アフリカで中学時代を過ごし、灘高校、東京大学を卒業。2002年に講談社に入社し、週刊モーニング編集部に所属。『バガボンド』(井上雄彦)、『ドラゴン桜』(三田紀房)、『働きマン』(安野モヨコ)、『宇宙兄弟』(小山宙哉)、『モダンタイムス』(伊坂幸太郎)、『16歳の教科書』などの編集を担当する。2012年に講談社を退社し、クリエイターのエージェント会社、コルクを設立。現在、漫画作品では『オチビサン』『鼻下長紳士回顧録』(安野モヨコ)、『宇宙兄弟』(小山宙哉)、『テンプリズム』(曽田正人)、『インベスターZ』(三田紀房)、『昼間のパパは光ってる』(羽賀翔一)、小説作品では『マチネの終わりに』(平野啓一郎)の編集に携わっている。
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写真=首藤幹夫
取材・文=田中裕