第35回 テレビでやるネタの尺がどんどん短くなっていってる件について/瀧上伸一郎(流れ星)連載

2017/12/15

ちょくちょくテレビで漫才をやらせてもらってるんですが、ネタ番組のネタの尺は約3〜4分位の長さです。
お笑いライブだとちょっと長くて5分。
漫才やコントの日本一を決める大会のM-1グランプリやキングオブコントも4分です。
ではこのネタ尺というのは昔から変わってないのかというと、

 

めっちゃくちゃ変わっていってます。

 

ネタの時間は徐々に短くなっていきました。
僕らがお笑いやり出した18年前というと……

 

 

え? 18年前? 俺もうそんなにお笑いやってんの? うそでしょ?
18年て!!
俺たちがお笑い始めた時に生まれた子達、義務教育終わってるって事???
サラリーマン18年やってたらそこそこ出世して部下とかもいるよ!?
ラーメン屋18年やってたら“家系ラーメンの老舗!”みたいに言われてるよ!?

 

 

何この俺たち流れ星の若手感!!

 

 

もう全然若手じゃないから!!!
もうおっさんだから!!

 

ちゅうえいもハゲてきてるから!!!

 

……すいません。
取り乱してしまいました。

 

僕らがお笑い始めた十数年前のネタ尺はテレビ(爆笑オンエアバトルとか)だと5〜6分位。
お笑いライブだと7〜8分位でした。

 

さらに前だと、ツービートさん達が活躍したTHE MANZAI時代は尺10分位です。
今の時代の倍ですよ!

 

そしてオンバト時代から徐々に“3分ネタ”といわれる2分半〜3分位の短めのショートネタもテレビのオーディションで求められるようになりました。

 

普段ライブで7〜8分のネタやっててそのネタを3分に短縮するなんて出来る訳ねーだろ!!

 

なんて思った記憶があります。
でもどの芸人もオーディションに受かる為に必死でもがいてネタを短くして、何とか3分ネタを仕上げていきました。

 

それからM-1グランプリやキングオブコントなどの賞レースがスタートし、舞台に立ちたい芸人の数も増え、ライブでもネタ尺5分以内になっていきました。

 

そこからあの番組の出現でさらにぐっとネタ尺が短くなります。

 

 

“爆笑レッドカーペット”

 

 

です。
ネタ尺は1分半。
1分半て!
ヘタしたらネタに入るフリの部分で終わってしまいます。最初、

 

 

“1分半のネタなんて絶対出来ないわ!”

 

 

と思いました。
でも僕らみたいな売れてない芸人が“ネタ番組のオーディション行かない”なんて選択肢はありませんでした。
毎日ファミレスでちゅうえいと1分半のネタを死にものぐるいで作りました。
多分周りの多くの芸人はこの頃、同じ気持ちで同じ作業をしていたと思います。

 

結果は、何とか1分半のネタを作る事が出来てレッドカーペットにも何回か出させてもらいました。
このレッドカーペットのおかげでイベントの仕事も増えて何とか芸人として食いつなぐ事が出来ました。
最初は、1分半なんて無理だわ! 芸人舐めんなよ! なんて思ってましたが、今では凄く感謝しています。

 

この時思った事。

 

 

“絶対に出来ないなんて事は無い”

 

です。
“お笑いとはこういうものだ”
と勝手に自分の中で線引きしてるだけなんですよね。
時代によって常識なんていくらでも変わるのに。
その移り変わる常識に合わせていくのが“プロ”だと思ってます。
僕は今なら5秒のネタ番組始まるなら喜んで出場したいです。
そんな5秒ネタ今無いけど、作りますよ! プロだから!

 

 

そう考えるようになってからとあるネタ番組に出させてもらった時の事。
僕らのネタ尺は2分半でした。
僕らのネタ終わりに若手の落語家さんが出てきてこう言いました。

 

「落語の師匠方はネタ尺10分以上。僕のネタ尺たったの5分ですから!」

 

 

いやいやいや5分て十分だろ!!!

 

どうせ

 

“落語は長く話さないと良さが出ない”

 

とか思ってんだろ?
俺も以前は漫才に関してそう思ってたわ!!
でも短くしても全然イケるから!!
落語も絶対イケるから!!
なんなら1分半でも落語イケるから!
多分だけど!!!

 

 

テレビ局の皆さん!
落語家の若手の皆さんの成長の為にも落語のネタ尺、僕ら若手芸人の尺位、短くしてやって下さい!!笑。

 


このあいだ誕生日にホストになりました