第17回『土屋礼央レーシック体験』前編 土屋礼央

更新日:2013/8/6

オービックはシステムインテグレータ
ラシックは名古屋にあるショッピングビル

土屋礼央レーシック体験』 前編

土屋家はファミコンが買ってもらえませんでした。
まぁ、お陰で
自分でファミコンの様な楽しみを作り出して遊ぶ
一人遊びを身につけたので
今となっては親に感謝していますが、
当時は「意味が分からん!」と憤慨。
どうしてもどうしてもファミコンで遊びたかった。
その衝動を紛らわす為に
なんとなくファミコンディスクシステムに
色も形も類似していた
我が家の赤色のセラミックヒーターを
目を細めて、ぼーっと眺め
「我が家にファミコンディスクシステムがある!」
と錯覚する事で喜びを得ながら
毎日を過ごしていました。

そんなある日
任天堂からゲームボーイが発売されたのです。
言うなれば携帯版ファミコンです。
当時はファミコンが外でも遊べる!
と巷の少年達は大興奮。

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「どうせ、土屋家には関係ない話だ……」
と傍観していた土屋少年に衝撃のニュースが飛び込んで来ました。

「ゲームボーイは買って良いよ」


マジっすか??

玄米食推奨とファミコン禁止を貫いてきた土屋家でしたが、
何故か、ゲームボーイ購入許可がおりました。

ファミコンより昔の
ゲームウォッチは買っても問題なかった土屋家。
ファミコンはTVの大画面に噛りつきなのが問題だったのでしょう。
コンパクトサイズのゲームボーイは対象外らしい。

早速街へとゲームボーイを買いに行った土屋少年ですが
当時のブームで、どこのお店も売り切れ。

「amazonがあれば……」

と当時の土屋少年は思う訳もなく
毎日届く朝刊の広告と睨めっこの日々を過ごす。

すると国分寺駅近くのスーパーの様なデパート
オリンピックに数台入荷の広告を目にする。

「これだっ!」

これは激戦であろう。
オリンピック開店前から並んだ方が良いと思った僕は
販売当日、開店3時間前から店頭に並ぶ徹底ぶり。

僕以外のお客は開店15分前にしか現れないという、
想定外の失態はありましたが
念願の携帯版ファミコン、ゲームボーイを手に入れた土屋少年。

つ、遂に僕の手にゲームボーイが……。
友達の家でしか遊べなかったファミコン関連が
自分の好きな時に自由に遊べる……。

嬉しくてしょうがない。

家に帰る前に、オリンピックの外で箱から開けて、早速、電源を入れる。

チリーン!

聞いた事ある、この起動音。

か、感激だ。

全速力で自宅までチャリを漕ぎ帰宅。
その日から
同時に購入したソフト、
ゴルフ&モトクロスマニアックス
で遊びまくった事はここで書く必要はないでしょう。

それ以降、土屋少年は
昼夜を問わず
ゲームボーイで遊び三昧な日々。

おかげで、
土屋少年は視力が
チョー低下しました。

母方の遺伝という見方もありますが

どっちにしろ
中学生になった頃の僕は
眼鏡を使用せざるを得なくなりました。

眼鏡をかけて初めての登校。

「おぉ、ドヤ(中学時代のあだ名)、メガネじゃん!」

見慣れない僕のメガネ姿に友人も驚く。

「似合わねー!」

わかるよ、わかる。
急にメガネしたら、そう思うよねー。

元々優等生タイプだった僕は
メガネをする事で輪をかけて真面目キャラに。


メガネをかけ始めた礼央少年。
なんだか偉そうです


「これではモテない」

いっちょまえにモテたかった土屋少年は
半年くらい経った後だろうか、
思い切ってコンタクトにする決意をする。

「目の健康を考えるとハードコンタクトが良い」

やたら強い意志を持った母親のアドバイスにより
ハードコンタクトをチョイス。

早速コンタクトを付け
無事メガネ顔を卒業して登校。

「なんかさっぱりしてるー」


逆効果であった。

メガネ顔に慣れ始めたクラスメイトは
逆にメガネが無い僕の顔が薄過ぎるらしい。


メガネを外した礼央少年。
さっぱり顔と言われ、やや反抗期気味

以前は逆だったろうがっ!

心の中で叫ぶ土屋少年。
まぁ自分でもメガネ顔に慣れていたせいもあり
そう言われる理由は解らんでもない。

しかし高価なコンタクトレンズです。
使わない訳にはいかない。

継続してコンタクトを使う。

そんなある日の技術の授業中。
木板を使って工作をした時に

おがくずが
ハードコンタクトと眼球の間に入り込む。


悶絶する僕。

もう、二度とあんな思いはしたくない。

この日を境にメガネ生活に変更。
ハードコンタクトはその後、ほとんど使われる事はありませんでした。

それから数年後
ミュージシャンを目指していた土屋青年は
ライブを行うところまでたどり着いていました。

流石にLIVEで銀縁メガネでは格好悪い。
しかしメガネを外すとさっぱり顔。
これは困った……。


サングラス?

という事で
ライブではサングラスをする事に決定。


サングラスを着け始めた礼央青年

となると、コンタクトにしないとですが、
ハードコンタクトはもう嫌なので
付けやすいソフトコンタクトレンズにする事に。

お店で適正なコンタクトを選ぶ為に検査をする。

検査によると、
僕の眼球は通常より平べったく、
日本人にはあまり無いラグビーボール型をしているらしく
コンタクトが特注になるらしい。

そうなのか。
となるとちょっと値段も高いのか……。
まぁ良い。
日本人っぽく無い。
言い換えれば

日本人離れした眼球。

何にしても、
日本人離れしている部分があるのは
良い事です。

その後は、ライブ中はコンタクト、
家ではメガネの生活が続く。

もうメガネ&コンタクト無しでは生活が出来ない。

とはいえ、
目が悪い生活はネガティブな事ばかりではありません。
銭湯に行っても、汚いものはほとんど見えないし
(以前コンタクトをして銭湯にいったら、
色んなブツがリアルに見えて、恥ずかしくなった)

メガネを外すせば周りがぼんやりしか見えないので
一つの事に集中出来る。
なので基本集中力散漫な僕には
周りが見えないのは好都合。

ストレッチや筋トレの時も集中する為にメガネを外すし
メガネを外してお風呂に入れば
曲のイメージや
ライブ構成の妄想に集中出来る。

なので、これと言ってメガネ&コンタクト生活に悩む事なく生活は続く。

PCでの作業が増え続ける
現代人の仕事。

もれなくPC作業が多い僕は
モニターばかりを見る生活。
序々に視力も下がっていく。

数年に一度はメガネもコンタクトも度を強くして新調していました。

「左目0.07と右目0.09ですね。乱視も相当強いです」


そして視力0.07に成り下がった現在の土屋氏

おぉ、そんなに視力が下がったか……。

以前からの視力の数値を表にして棒グラフにしてみる。
この調子で視力が下がり続けたら……。

ちょっと怖いな……。

もっと遠くを見る様にしよう。

メガネを新調する度にそう思うのですが
どんどん、近くを見る生活が増える一方。

そこで最近のスマホだ。

なんでも出来ちゃう便利なスマホ君。

寝る前にtwitterをチェックしようかな……。
起きたら、先ずFC東京の情報をチェック……。
電車の中で、面白いゲームアプリで遊んでみよう!

うーん、なんだかまた視力が下がってきた気がする……。

これはマズイぞ、ちょっとスマホの使用を控えよう……。

そんな事を思いながら
最近、TTREのアルバム「humour」のPV撮影をしておりました。

今回のPVは基本コマ撮り。
なんとも手間ひまをかけちゃうPV撮影。

撮影は終日の予定。
朝イチから撮影はスタート。
しかしなかなか撮影は終わらない。
なんと撮影初日の終了時間は翌日の朝5時。

「はーいOKでーすっ!」

とても元気なスタッフK君も
なんとか元気なテンションのままで撮影を終了。
本当にお疲れさまでした。
今日はゆっくりお休みください……。

「ありがとうございます!
でも今日はこれからレーシックの手術なんっすよ!」


早朝までかかったTTRE「humour」PV撮影。
スタッフの一人がなんと翌日レーシックの手術!

えぇ!?これからレーシックゥ?

ちょっと、大丈夫なの!?
確かレーシックって
眼球にレーザーあてて
角膜のフタを作って、それを開いて
中を削って、またフタ閉めるってアレでしょ?

キャーーー!!
コ・ワ・イーーーーー!!!
そんな大手術をこんな寝不足でー!?!?

「大丈夫じゃないっスか、手術時間も数秒らしいっスよ」

確かに、最近のレーシック事情は相当進化しているって聞いた事がある。
でも、もうちょっとスケジュールは何とかならなかったの?
と聞きたい所でありましたが、そのスケジュールを逼迫させているのは
自分である。
何とも言えない気分です。

それにしてもレーシックだ。
以前から、レーシックをした人からは
「やって良かった!」
って話しか聞かない。

いずれは僕もと思ってはいますが
まだ、ちょっと怖い。

「全然痛くないらしいっすよ」

まぁ痛くないのは安心だけど

「まぁ、手術の様子は見えるらしいっす」

キャーーーー!!
コ・ワ・イーーーーー!!!

まだ生まれたての技術です。
iPhoneだって初代を買って痛い目を見た事があります。
もう少し技術革新が行われてから僕はチャレンジしよう。

PV撮影、お疲れさまでしたー。
K君、くれぐれもレーシック手術お大事にー!

PV撮影初日の10日後
撮影二日目がやってきました。

「おはようございますー!」

スタッフのK君がいつもと同じ様に挨拶をしてくれました。

「今日も撮影宜しくお願いしまーす!」

前回よりも元気なK君。

そこで監督。

「おっ、流石レーシックしてると違うねー!」

忘れてたっ!
K君が普通過ぎてレーシックしてたの気づかなかった!

「チョー見えるっす」

そんな短期間で
しかも、あの撮影の後でしょ?

「両目1.5っす!」

えぇ!?それって視力の事!?
体調は問題なかったの?

「ハイ、本当にすぐ手術終わっちゃったんで」


10日後のPV撮影の日に
普段と変わりなく台車を動かすK氏は
もうレーシックの手術をしていた!
結構、簡単!?

何、その余裕な顔ー。
得意げな顔ー。
自信満々なのか、
なんか文字までデカくなってるー。
「乱視も治りました」

え?乱視も?

乱視も治るの!?

乱視は厄介である。
僕の乱視は相当キツいらしく、
もうメガネやコンタクトでは
補正にも限界があるらしい。

近視は妄想するには都合が良いのでポジティブ要素もあるのですが
乱視だけは、本当に辛い。
コンタクトをした状態でも
ちょっと離れた場所にある光は全部ダブって見える。
一つの光も勝手にLEDランプの様に
何個の光にも見える。
交差点の文字盤の文字も見えづらくってしょうがない。
僕は慢性的な肩こりなのですが
どう考えても、この乱視が原因です。

レーシックで乱視も治るとは知らなかった。
コンタクトも乱視問題はいつも近視より後回し。
きっと技術的に難しいのでしょう。

乱視に関しては諦めていた節があったのですが
これは驚いた。

無事PV撮影2日目も終了。

「お疲れ様っした!」

なんだか今日はK君が格好よく見える。

レーシックかぁ……。

家に帰りながら、レーシックについて考える。
こんな身近なスタッフが多忙を極めた撮影日の翌日に手術をして、
もう普通に仕事している。
もしかして、もう怖くない?

帰宅後、レーシックについて調べる。

ほほぉ、最近のレーシックの機械は凄い進歩してるのね……。
なになに、レーシックの手術代と
コンタクトケアの為の経費が20年後に逆転するって?

それはお得です。

お得好きとしては素敵な情報です。


レーシック、やるか?

生まれて始めて、レーシックと向き合う自分。
もしかしたら、ダ・ヴィンチでも書けるかも……。

なんでも仕事にしてしまおう心にも灯がついた。

いや、ちょっと待て、目が良くなると
周りが見え過ぎる
お風呂場での妄想に支障が出るかも……。
集中力散漫が倍増しないか?
ものづくりに影響は出ないのか?

これは真剣な問題です。

お風呂場の妄想は僕の人生において、とても重要。
連載がどうとか言っている場合では無い。

レーシックのサイトをPCで調べ続けながら悩んでいた僕は
少々疲れたので、PCから離れて、ベランダへ。
遠くを眺める。

最近、さらに視力が下がっている。

上空の月もかなりダブって見える。
近くの星なんてなおさらです。

勝手に流星群みたいに見える。

レーシックをしたら、この星空も綺麗に見えるのか……。

綺麗に見えた時の気持ちってどんなんだろう?

この仕事をしてからというもの
綺麗な本当の空を、景色を見た記憶が無い。

その時の曲を書いてみたい。

お、遂にレーシックをする決断をしそうだぞ、俺。

よし、するか!

いや、まだちょっと不安っす……。

駄目だ、後一押しが足りない。

もし万が一……、
手術中にくしゃみとかしたらどうなるんだ!?

手術中にオペをする先生が

「あ」

とか言ったらどうするのーーー!

再び、レーシックのHPをチェック。
安全なのだろうか?
確実なのだろうか?
色々、レビューや口コミを読みあさる。

本当かなぁ。
スタッフが書き込みしてるんじゃないのー?

不安な時は誰だって心の狭い人間になる。
全てが怪しく見えてきました。

すると見覚えのある人がレーシックについてコメントをしています。

六本木のラジオ局で一緒に仕事をしている
あの人だ。

今度、会ったら直接レーシックについて聞いてみよう……。

金曜日。
いつもの様に六本木のラジオ局に向かう。
あの人が前からやってきました。

「あの、レーシックどうですか?」

「ぜっっったいやった方が良い、人生変わるよ!」


………。

決まった。
レーシックをしよう。

という事で
次回はレーシック手術体験記&後日談をお届け。

眼球にレーザー当てて
角膜のフタを作って、それを開いて
中を削って、またフタ閉めるってアレのレポートです。

興味ある方はゼシっ!!

レーシック手術の実体験を
土屋礼央がシリョクを尽くして書きまくります!

怖くて読まないとかキンシですよ。

ではでは土屋礼央でした。


レーシック初挑戦。大丈夫か??