【第1回】ちゃんもも◎『刺激を求める脳』/手紙#1

文芸・カルチャー

2018/8/25

 まずはじめに、これを読むあなたへ(警察の方や週刊誌の方など)

 私からのお願いです。

 決して、自分の事と置き換えるような想像力は無しにして読み切ってくださいね。

 決して理解を求めるような文章ではございませんし、ほんの少しでも、貴方の中にある、もっとも純粋な扉をトントン、と叩くような気がすると私は責任を感じて、気持ち赴くままにペンを進めることができないかもしれないので。

 では、幸正さんへ。

 ことの発端に、私が貴方の目の前で、今、血だらけで倒れていると思うのですけれど、それでいて、最後の力を振り絞って渡した手紙、これを読んでくれてどうもありがとう。

 最後の力、なんて言って、死に切れていなかったらごめんなさい。そのときはきっと、死んだフリをしているかもしれません。

 貴方が警察を呼んだあとに病院で復活、なんてことになったら、私の顔はこの血まみれの今の姿より赤くなってしまうかもしれませんね(笑)。

 冗談はさておき、最後まで読んで欲しい内容は、私と貴方の馴れ初めに他ならないのです。

 人は恐怖を感じたり、生命の危機に関わる状態になったときには、よく頭が働いて記憶力も増すというのです。

 ですからね、私が貴方の目の前で自らを手にかけるというインパクト勝負をもって、この馴れ初めを貴方の中に残させていただきます。

写真モデル=シイナナルミ
撮影=飯岡拓也
スタイリング=TENTEN