初詣は神社とお寺、どっちに行くのが正解? 【知らないと恥ずかしい年末年始のしきたり】連載第4回

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公開日:2019/1/2

『日本人のしきたりいろは図鑑』(トキオ・ナレッジ/宝島社)

 日本には豊かな四季があります…といわれていても、毎日そのうつろいを意識するのは難しいもの。そんな現代人にとって、季節の変化やそれに伴う行事・しきたりをもっとも身近に感じるのが、年末年始シーズンではないでしょうか?

 大掃除や初詣、なんとなく決まりごとのように毎年やっているけれど、「これ、なんで?」と感じる素朴な疑問について、イラスト付きで分かりやすく説明してくれるのが『日本人のしきたりいろは図鑑』(トキオ・ナレッジ/宝島社)。知ると奥が深い一節一節をご紹介します。

■神社とお寺では、初詣のご利益は違うの…? (本書11ページ)

 お正月という1年の区切りを、「初詣」から始めるという人は多いでしょう。ふだんはさほど信心深いわけでもなく、占いや運勢を信じることもないという人でも、1年に1度は神社やお寺に足を運び、心を新たにして願いを立てて、帰り路にはおみくじを引く…という人も少なくありません。でも、神社とお寺では宗教も祀ってある対象も違うはずなのに…とお参りする先に迷ったことはありませんか?

『日本人のしきたりいろは図鑑』(宝島社)11ページ

 答えは、「神社とお寺、どちらでも大丈夫」だそう。昔の人々は「恵方参り」として、その年の干支による「吉方位(縁起の良い方角)」に当たる社寺を選んで参拝していたそうです。

 現代では、初詣にお参りする社寺としては、関東では明治神宮や成田山新勝寺、関西では住吉大社や平安神宮といった有名社寺が人気があります。「さて、今年はどこにお参りしよう」と迷ったときには、吉方位を調べてからスマホを頼りに近所の社寺にお参りしてみる…というのもいいかもしれません(もしくは【こちら(ウォーカープラス)】のデータベースから検索をどうぞ)。

 本書では、この他にも冠婚葬祭や季節の行事など、知っていないとふとした折に恥ずかしい思いをしてしまいそうな、「日本のしきたり」がぎゅっと凝縮されています。「一富士・二鷹・三茄子が縁起が良い理由は?」などなど、ページをめくるだけで楽しく和のマナーを身につけられる1冊を手元に置いて、知的に充実した新しい1年を送ってみては?

文=田坂文