防災に役立つ知恵:震度とマグニチュードの違いを説明できる? 【知らない人が多い!? 「平成31年版」理系の新常識】連載第3回

スポーツ・科学

2019/1/29

『日本人の9割が信じている 残念な理系の常識』(おもしろサイエンス学会:編/青春出版社)

 大人になると、学生時代に苦手だった理系科目にますます距離を感じるという人も多くなる。でも、理系の知識は、健康に関わる医療だけでなく、私たちに身近な食べ物や電化製品や動物のくらしなど、生活に欠かせない情報にも必ず関わるものだ。

 あなたが苦手だと思って遠ざけていた間に、常識だと思っていた知識はとっくに古いものになっているかもしれない。すでにくつがえされた古い情報や、科学的根拠のないエセ科学を口にしたら、「残念な人…」と評価されてしまいかねない。この連載では『日本人の9割が信じている 残念な理系の常識』(おもしろサイエンス学会:編/青春出版社)から、知れば誰かに教えてあげたくなるような最新情報を紹介していきたい。

■震度とマグニチュードは別モノ。その違いとは…(本書152ページ)

“緊急地震速報です。震度7を熊本県熊本地方で観測しています。地震の規模を示すマグニチュードは6.4を示しています”

 これは、2016年4月14日の地震速報の一部だ。報道でよく見聞きする「震度」と「マグニチュード」の違いを、あなたは説明できるだろうか?

 地震によって地面の岩盤が割れると、そこで断層が発生する。このときの「割れた面積」と「ズレ」から地震の規模を算出する。それを示すのが「マグニチュード」だ。たとえば、マグニチュード6では、10km×5kmの断層が50cmズレる地震を示している。

 一方、ある地点における揺れの強さを示すのが「震度」で、これは人の感覚を基準とした計測震度計で計られる。被害の拡大が気になるのは、震度5からだ。今月で発生から24年を迎えた1995年の阪神・淡路大震災では、震度7が記録された。

 さらに2011年に起きた東日本大震災を経験して以降、地震をはじめとした防災についての意識が高まったと感じている人は多いだろう。「震度」と「マグニチュード」という指標の意味を正しく理解することができれば、地震速報などをもとに、地震の規模を自分なりに正しく把握することができるようになるだろう。そうやって、知識を“生活を守る知恵”に活用していきたいものだ。

 本書では、健康や食生活に関わる身近な話題から、電化製品、IT、生物、宇宙といった幅広いジャンルにわたって、私たちがうっかりアップデートしそびれてきた「最新の理系の常識」を教えてくれる。根っからの文系体質だという人でも気軽に読むことができるだろう。平成生まれの人も、昭和生まれの人も、本書を片手にあなたの知識の「新旧度」を計ってみてはどうだろうか?

文=田坂文