第19回『4年に1度のオリンピックをより楽しむ方法』前編 土屋礼央

更新日:2013/8/6

個人的には体操団体の金メダルに期待してます
五輪って略称は日本だけで用いられているそうです

『4年に1度のオリンピックをより楽しむ方法』 前編

今年は4年に一度のスポーツの祭典ロンドンオリンピック開催の年。
無類のスポーツ好きの僕としては大好物のイベント。
今から武者震いがする位のワクワク感です。
例えるなら
3週間のダイエットプログラムが終了し、
好きなものを食べて良い許可が出て
お気に入りのレストランに出向くと

「今日は4年に一度の食べ放題サービス中ですので、
お好きなものを順にお出しします。しかも何故だか太りません」
と言われたぐらいのワクワク感です。

advertisement


4年に一度の祭典。
4年ぶりの食事だと思うとワクワクしません?

オリンピックは
連日連夜、世界最高峰のスポーツ競技が行われる祭典。
スポーツは筋書きの無いドラマと言われる様に
他には変えがたい興奮と喜びが存在します。
音楽人として生きてはいますが
人間として生まれてきた以上
スポーツという存在を思う存分楽しみたい。

フリーター時代は
NHKのキャッチフレーズ「BSは全部やる」に乗っかり
オリンピック全競技を

土屋礼央は全部見る」

を勝手に実行した事があります。
高校野球も全試合見てたなぁ。
スポーツにいっぱい時間費やしてるなぁ。

スポーツが無かったら、もっと曲が生まれているのでは?

それは愚問である。


フリーター時代の時間の使い方を今さら問うのは愚問である

そんな事を考える時間がもったいない。
その時間を作曲に当てる方が素敵な考えです。

ちなみにロンドン五輪は
夏期オリンピック第30回大会として節目の記念の大会。
話題としては
通常イングランド、ウェールズ、スコットランド、北アイルランドと
協会ごとにチームが分かれている
英国サッカーチームが
遂にロンドン五輪では4協会統一チーム英国代表として参加する事も
盛り上がる要因の一つ。

残念ながら、日本の有力競技、野球とソフトボールは
廃止になってしまいましたが、
なでしこJAPAN、
体操の内村選手、
水泳の北島選手の3大会連続2種目制覇を目指す!
など、
有力競技も豊富に存在し日本人としても興味は尽きない。

そんなこんなで
スポーツ好きの僕じゃなくても
オリンピックになると盛り上がるのが我々日本国民。
しかし、

「オリンピックの時だけだよね」

アマチュアスポーツ関係者は
心の何処かでそう思っているでしょう。

その言葉は僕でさえ頭の痛い言葉です。

確かに
確か前回フェンシングでメダル獲ったけど、
その人の名前なんだっけ?
前回の北京って谷亮子出場したっけ?
陸上のリレーでメダル獲得なんかした?

当時は当然の様に盛り上がったオリンピックの話題も
4年経つと忘れてしまう事ばかり。
(ちなみにフェンシングは太田選手、谷選手は銅メダル。
リレーは強豪国のバトンパスの失敗に助けられた形ですが、
歴史的快挙の銅メダルを獲得しています)

でも、しょうがない部分はあります。
それは年齢による記憶力の衰えだけではありません。
ゆうても4年って結構な年月だ。
本当に色んな事がある4年間だ。

なのにオリンピックが近づいてくると
「いやぁ、内村は凄いのよ」
なんて俺は知ってるぜ的な話をする。

僕も、大半の人よりはスポーツを追いかけているつもりですが
それにしても専門家からすれば、
薄っぺらい男だと思われているでしょう。

我々国民に熱狂と興奮を与えてくれる
スポーツに対して
「こっちだって色々あるのだ」
の一言で片付けてしまうのは少々、失礼な気がします。

ちょっとずつでも良いから
前回大会よりもスポーツに踏み込んでみよう。
愛を持って接してみよう。


「レスリングのグレコローマンスタイルってギリシャとローマのって意味らしいぜ」
にわかな知ったかぶりも知らないよりは良い。
愛を持って一歩ずつでも近づこう

そしてそこで感じた事を
ダ・ヴィンチに書き記そう。

という事で今月のレオナルホド・ダ・ヴィンチは
土屋礼央的ロンドンオリンピックの楽しみ方」
をお届け。

人生80年。
35歳の僕は
あと10回ほどしかオリンピックを楽しめない。

貴方はあとどれくらいオリンピックを楽しめますか?

ちなみにオリンピックで行われる競技種目をおさらいしましょう。
陸上、水泳、サッカー、テニス、ボート、ホッケー、ボクシング
バレーボール、体操、バスケット、レスリング、セーリング
ウエイトリフティング、ハンドボール、
自転車、卓球、馬術、フェンシング
柔道、バドミントン、射撃、近代五種、
カヌー、アーチェリー、テコンドー、トライアスロン。
(26競技302種目)

うーん、書いているだけで、興奮するゼ。

しかしこうやって競技を眺めていると
普段ニュース等で目にする競技もあれば
全く目にしない競技も結構あります。

恐らくメジャーな競技は他のメディアでも紹介されるでしょう。
であるなら、レオナルホド・ダ・ヴィンチでは
マイナー競技と言われている競技を
フォーカスしてみるのが良いかも知れない。
何も知らない僕が
マイナー競技と言ってしまうのも失礼だとは思いますが
ホッケー、セーリング、ウエイトリフティング、馬術、
フェンシング、射撃、近代五種、カヌー、アーチェリー
とか、マイナー競技な気がします。
でもそんな競技こそ、普段あまり目にしないので、
僕的には、KSS(興味津々の略)

これらの競技の事を知らないで見るオリンピックと
知ってから見るオリンピック。

明らかに後者の方が面白いでしょ!

ここは色々と調査大好き土屋さんが調べてみましょうか。

という事で、少々タイトル変更です。

土屋礼央的ロンドン五輪マイナー競技の楽しみ方」

始まり始まりぃ~

***

いくらマイナースポーツ競技とはいえ
オリンピック種目。
各競技の協会団体のHPがあります。
先ずは基本を知る事が大事です。
いつかはメジャー競技になるんだ!
と思っているでしょう。
きっとその競技のHPを巡れば
ファン拡大の為に
その競技の知識や魅力を教えてくれるに違いない。

クリック……。

調べる調べる……。

調べる事数時間……、


うむむ、
なんて、ずさんなんだ。

想像以上に
素人なHPばかりだ。

頑張っている競技団体も勿論ありますが
興味がある人への
ガイドの道筋が難解すぎたり
重要な部分が手書きのメモの写メだったり、
スキャニングされている用紙に髪の毛が写っていたりと
ガッカリなレイアウトばかり……。

これだからマイナー競技と言われ$’(#&%&…。

まぁ良い、ここから始まれば良い。
先ずは興味を示す人を増やし、
その人達の目や意見が競技の成長に最も繋がる筈だ。

これは、とりあえず生観戦した方が早いかも知れない。

やはり音楽もスポーツも生に限る。
そうだ、マイナースポーツと呼ばれる競技を一度見に行ってみよう。

締め切りの関係もあるので
今月半ばまでで観戦可能な競技を調べる。

個人的には
近代五種の
練習会参加者募集(競技は近代三種)
にも興味はありましたが
スケジュールの都合で残念ながら参加は出来ない。

馬場馬術で五輪出場の70歳、
補欠じゃない、法華津選手の試合も見てみたかったのですが
いつ出場するのかが不確定の為、断念。

となると
トランポリンか……。

生で見たら、どんだけ高く飛ぶんだろう。
おぉ、結構興味あるぞ。

しかも今月五輪代表国内最終選考会が行われる!

早速協会に電話で問い合わせ。

「あのぅ、トランポリンの大会観戦に興味があるのですが……」

「え?本当ですか?」

こんな電話滅多に無いのでしょう。
スタッフも驚いている様子です。

「それは、もう是非是非ご覧下さい!でも近々大会があるかな……」

「確か、今月、オリンピックの選考会があると思うのですが」

「あぁ、すみません、
その大会は出場者の関係者5名までしか入場出来ないのです」


あべし。

観戦不可……。

確かに真剣勝負の場です。
とはいえ、
オリンピック出場を決める舞台を誰も見られないとは……。
残念。

スケジュール的に残す所はカヌー。

以前TVゲームでスラローム競技をプレイした事はあるので、
ルールは知っています。

激流の川の上からポールがぶら下がっていて
そこをクネクネ通って行き
時には、流れに逆行して進み、
ポールの中を通過し減点ポイントと所要時間で競われる競技。
結構激しいスポーツです。

カヌースラローム生観戦。
興味アルゼ。

場所は……。

富山県富山市井田川カヌー競技場。

富山か……。
遠いな……。

しかし、ここは連載を持つ身として
取材は大事です。
こんな時じゃないと富山も行かないでしょう。
行ってみますか。

という事で
日本カヌー連盟に電話で問い合わせ。
果たして観戦は可能なのだろうか?


競技連盟の人に電話で問い合わせる土屋氏。
新しいジャンルの人との会話は楽しいなぁ

「あのぅ、すみません、
オリンピックの前にカヌー競技を一度見てみたいと
思ったのですが……」

「えぇ、本当ですか!?是非是非いらしてください!」

色々協会に問い合わせをしましたが
100%の確率で「興味がある」
と言うと驚かれました。

「お住まいは……」

「東京です」

「すみません、東京では大会が無いんですよ……」

「いや、富山の大会を見に行きたくて」

「えぇ、富山まで来られるんですかぁ!?」

なんだかこっちが凄い人みたいな会話になってしまった。

しかし、カヌーは観戦可能だそうです。
富山まで自力で行くと行ったら、大歓迎を受け
「現場についたら、佐伯さんって人を訪ねてください、
何でも教えてあげますからっ!」
と言われました。

なんてフレンドリーなんだ。

「ちなみに最寄りの駅の越中八尾駅からはどうやって会場に行けばよろしいのですか?」

「えー、車じゃないんですよねぇ……。
まぁタクシーで、15分程度で着きますので」

「ちなみに帰りはバスとかは通ってないのですよね」

「バスは通ってないですねぇ」

「歩けませんかね?」

「アハハ、いやぁそれは大変だと思いますよ」

「って事はタクシーを呼ぶと言う事ですか?」

「そうなりますかねぇ」


iPhoneの充電が切れたらおしまいだ。
(そして意外とありえる)

とにもかくにも、行く事は決まった。
となると富山までの足の確保だ。
まぁ、早朝新幹線か飛行機を使って、
昼頃着くから、なんとかなるかな。

開会式AM8時30分。

だめだ。
そんな甘い考えじゃ駄目だ。

残念な事に寝台列車「北陸」「能登」
は一昨年3月で廃線になってしまった。
大好きな寝台列車のルートも断たれた。


富山と言えば、ライトレール……。
いかんいかん、カヌー観戦じゃ

つまり前日入りの宿泊か……。

それは悔しい。

なんだか分からないが
カヌーを観戦するのに、前日から現地入りは
悔しい。

どうにかして、当日現地に入る事は出来ないのだろうか?

夜行バスという方法があるな。

リサーチ、リサーチ。


夜行バス、高級二列シート。
ドルフィンライナー、全席半個室タイプ~和~

なんだこれ?!

土屋礼央35歳、KSS!!

交通手段に関しては高級思考の土屋さん。
俄然やる気が出てきました。

早速、チケットの手配……。

数分後


人生初、高級夜行バス座席確保。

なんて素敵なプランなんだ。

という事で
今月後半は
「ロンドン五輪マイナースポーツを知る。カヌースラローム大会を観戦」
をお届け予定ですが

恐らく、高級夜行バスでの旅日記になるカヌー性大。

そして帰りは無事に帰ってこられるのか!?

それは、それでお楽しみに。

ではでは土屋礼央でした。