【第2回】最近のアイドルブームから高月靖さんの『ロリコン』を、読んでみた

更新日:2013/8/8

さてさて。
第一章、 第二章にまたがり
少女の歴史について触れていますが、
江戸時代は少女愛、少年愛
なんでもござれだったらしく、
明治時代以降も
禁忌とはされていなかったようです。
もちろん少女を狙った
悪質な犯罪はたくさんあったのですが、
今のようなタブー感はなく、
1980年代になると
「ロリコンブーム」というのが到来!
ビニ本などの規制が厳しく、
成人女性のヌードがボカシなどで規制される中、
少女ヌード写真集はなかなかのあけっぴろげ。
「少女のヌードなんかに誰が欲情するんだよ」
というお上の思い込みにより、
過激な内容でも出版OK!
かくして少女ヌード写真集はバカ売れ。
本屋に行列まで出来たとか。
以降、ロリコンブーム到来。
禁忌どころか新しいエロのジャンルとして
もてはやされたわけです。
しかしブームはブーム。
規制も入り始め徐々に下火。
そして決定打となったのが「宮崎勤事件」。
幼女を複数人殺害した猟奇殺人は
センセーショナルそのもので、
公開された宮崎勤の部屋にあふれる
5793本ものビデオコレクションにより、
ロリコンはもとより「オタク=危険な存在」
ということでロリコンバッシング、
オタクバッシングが強くなり、
ロリコンブームは終了。
現在では児童ポルノ法も相まって
変態性欲としてタブーな存在となっている、と。

しかし三次元のロリコン嗜好は
どんどん発展していく、
とのことが第三章で書かれております。
今まで「アニメ=こどもが観るもの」を
「宇宙戦艦ヤマト」が打ち砕き、
大人がアニメを観ることが
社会的に市民権を得始めたころ、
宮崎駿氏による
「ルパン三世 カリオストロの城」の
ヒロイン・クラリスが
三次元ロリコンブームをもたらし、
数々の二次創作が生まれ、
同人誌「クラリスマガジン」てのも
人気を博したようです。
クラリス萌えのポイントは

「エロの要素が一切ない」

ところだったらしいです。
宮崎駿作品の特徴で、エロはNG。
その清純さ、無垢さがウケたようです。
わかるなあ、それ。

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脳内補正って最高だよね。

やっぱり供給過多になったらいけないですよ。
想像する伸びしろを視聴者にあげないと、
なんかゲンナリしちゃいますよね。
で。
そしてその後は
少女漫画と少年漫画のボーダーが崩壊し、
美少女萌えキャラが登場して
今に至る、というわけです。

第四章では少女への犯罪について
児童ポルノ法と絡めて言及、
第五章はドールコレクターへの
インタビューを通して
ロリコン男性の願望について
書いています。

とまあ、
ざーーっとあらすじを書いていきました。
なるほど。
ロリコンも色々な道を辿ってきたのだなあ。
さてさて。
ここから僕のうすくちコラムが始まるわけです。

まず、
ロリコン男性が少女に惹かれる理由として
色々挙げられるらしいですが、
「大人の女性と交流を持つのが無理だから、
簡単に手に入る少女に対象を移す」

という卑怯なタイプと、
「少女の持つ無垢さ、純粋さ、
そして無知さ」

に惹かれるドリーマータイプに
分けられるみたいです。
ほんとザックリ言うと、
犯罪を犯しがちなのは前者で、
アニメや漫画で少女を愛するのは
後者ってことでしょうか。
「ロリコン=リアルに
少女たちと性行為をしたい」

というのは一部の人間で、
多数は憧れにも似た感情で
少女を眺めるだけで満足。
まあ、小さいお子さんをお持ちの方には
たまったもんじゃないですが。