「大丈夫?」血まみれで痛そうな植物/『だれかに話したくなる あやしい植物図鑑』③

エンタメ

公開日:2019/7/21

動物たちだけでなく、「植物」の世界も、あやしい魅力にあふれています。『だれかに話したくなる あやしい植物図鑑』(菅原久夫:監修、白井匠:絵、クリハラタカシ:マンガ/ダイヤモンド社)から、植物のおもしろネタをイラストとマンガで紹介します。

『だれかに話したくなる あやしい植物図鑑』(菅原久夫:監修、白井匠:絵、クリハラタカシ:マンガ/ダイヤモンド社)

■ブリーディングトゥースは心配なほど血まみれ

『だれかに話したくなる あやしい植物図鑑』(白井匠:イラスト/ダイヤモンド社)

 ブリーディングトゥースは、北アメリカやヨーロッパなどの森に生えているキノコです。その見た目は、人間だったらブラック・ジャックに5億円要求されるレベルのケガをしているように血まみれ

 そのため「出血キノコ」ともよばれるかれらですが、安心してください。もちろん本当に血が出ているわけではありません。かさの部分から出る赤い汁のくわしい成分は不明ですが、ばい菌が増えるのを防ぐ働きがあるそうです。

 また、汁が出るのは若いときだけ。生長が進むと、赤い汁が白いかさの部分にしみこみ、ありがちな茶色いキノコに落ち着きます

植物データ

名前 ブリーディングトゥース(マツバハリタケ科・菌類)

分布 北アメリカ〜ヨーロッパ

大きさ かさの直径3〜8cm

メモ 赤い汁は、とくに湿度の高い日によく出る

<次回は、傷口から血を流す植物です!>

著者について
菅原久夫(すがわら・ひさお)
横浜国立大学卒業。中学高校、短大で教鞭をとる傍ら、世界各地をめぐり植物の生態調査研究も行う。その後常葉大学の非常勤講師、SBS学苑の講師を歴任。他に、静岡新聞主催のカルチャースクールでも複数の講座を持つ。
著書に「色別 野の花図鑑」(小学館)、しずおかの文化新書「植物の富士登山」(共著、静岡県文化財団)、「富士山にのぼる」、「たべられる きのみ」、「くず つるしょくぶつのひみつ」、「まつぼっくり」(いずれも福音館書店)などがある。

白井匠(しらい・たくみ)
イラストレーター。ビジネス書から児童書まで、幅広いジャンルでヒット作を手がける。『職場の問題地図』シリーズ(技術評論社)や、『日本一楽しいカタカナドリル うんこカタカナドリル』(文響社)など。

クリハラタカシ
マンガ、イラスト、絵本、アニメーションなど多岐にわたり活躍。『ツノ病』(青林工藝舎)や、『たんぽぽふうたろうと7ふしぎ』など。