『週刊ツリメ』「京都アニメーション」

エンタメ

2019/7/24

 7月18日、京都にあるアニメ制作会社・京都アニメーションの第一スタジオにて放火殺人事件が起きた。犯人は建物の1階に入ってガソリンを大量に撒き散らかし火を付け、身柄を確保されたのだ。

 事件現場が中継される最中、次々と上書きされる不幸な速報にただ悲しむしかなかった。

 いたましい黒い煙が天に登る。あの光景を中継で見て「この世界で起きてはならない出来事」だと強く思い、同時に自分の叫びをこのエッセイで伝えたいと考えた。感情的に書くのは本来駄目なのかも知れないけれど。

 激しく心が痛み、亡くなられた方のやるせない気持ちを勝手に想像してしまった。彼らの帰りをいつもの様に待っている恋人、家族が居たかも知れない。一緒に夕食を食べていたテーブルに一つの穴が空き、そこからすべてが崩れて下に落ちてしまう。それは止められない運命で「自分もその穴に飛び込んでしまいたい」と無意識に連想してしまう。

 突然の出来事は時に、己の命をも軽々しく見せる。亡くなられた方の近くにいた人達の精神的な部分がとても心配だ。僕なら少しだけ気持ちが分かるかもしれない。

 京アニの作品はいくつか観た事がある。その中でも「聲の形」ってアニメが凄い好きなんだ。主人公の石田将也と、耳が聴こえないヒロイン役の西宮硝子は、同級生との間で伝えたい気持ちを上手く言えない。そんな焦りからくる衝突だったりすれ違いを通してコミュニケーション、人と人が分かり合う難しさを改めて教えてくれた作品です。自分自身も劇中に登場する人物と同じ一面がある。この映画に共感できる部分があった。

 3年前のちょうど今の季節かな?大学をサボって「聲の形」を映画館に観に行ったんだ。でも公開を楽しみに待っていたツリメに罪悪感なんて微塵もない。100%のワクワクをポップコーンと共に持って座席に座った。内容はネタバレになってしまうから言わない。しかしこれだけは断言出来る事があって、作画がとても綺麗で川が流れるシーンだけでも細かく描かれているんだ。

 画面に手を近づけたら川に触れられるんじゃないかと惑わされる程のリアリティだ。現実に近い日常風景を感じさせるのがとても上手い。是非読者の方々で観た事がない人は観て欲しい。

 上から目線で言ってる様に聞こえてしまったらごめんなさい。大袈裟に感じる様な書き方をしたが、僕の言葉じゃ足りないくらい素晴らしい作品ばかりだ。

 34人の尊い命を奪った罪を償う事なんて不可能だ。このズシッと重くなった気持ちを何処に放り投げれば良いのか。段々と重くなっていく悲しみに負けないように落ち着かなければならない。ただ犯人のやった事は許せないし、今後絶対に起きてはならない。

 亡くなられた方のご冥福をお祈り申し上げます。