藤本さきこの本喰族!! 見えない存在が幸せを引き寄せる『ワンネスの扉 ― 心に魂のスペースを開くと、宇宙がやってくる 』ジュリアン・シャルムワ /連載第6回

文芸・カルチャー

2019/8/11

 私にとって本は、食べて吸収し細胞にするもの。

 食べることと同じくらいを作っていく。

 食物が肉体のエネルギーを作るなら、書物は魂のエネルギーをつくる。

 ひとつだけ違うことは、魂には「お腹いっぱい」という感覚がないこと。

 お腹いっぱいにするために読むのではないのだ。

 この連載「本喰族」では、読んだ本の中から頭に残っている「言葉」から次の本をリレー形式で検索し、魂がピンときた本をどんどん喰っていきたいと思います♡

『ワンネスの扉 ― 心に魂のスペースを開くと、宇宙がやってくる』ジュリアン・シャルムワ

 仏ブルゴーニュ地方というと美味しいワインのイメージしかなかったが、“UFOの名産地”であるとは知らなかった。

 UFOが頻繁に出現する田舎で育ち、他に夢中になるものが何もなかった少年が、UFOやテレパシー、チャネリングなどの「超常現象」に夢中になる。

 「UFOを見る事」「宇宙人に会う事」「超常現象を起こす事」にのめり込んでいった少年は、何者かに常に監視されているような、常に部屋の中に何者かがいるような、強迫観念や恐怖に押しつぶされ、どんどん地に足がつかなくなっていき、ノイローゼ気味になっていく。

 スピリチュアルなどの精神世界では、女性よりも男性のほうが、「波動」「超常現象」というものに夢中になるような気がする。

 なぜだろう?と思っていた。

「感じる」には2種類ある。

「見える世界」(五感を通して肉体で知覚できるもの)と「見えない世界」(五感以外のもの)だ。

 女性はどちらかというと自分の中から湧いてくる内側の「感情」や「感覚」という見えないものに敏感だ。それは思春期には無視できないほど強くなるものだが、男性は内側の見えない感覚には以外と鈍感なように思う。

 しかし、この青年がそうであったように、男性も、外側からの「気配」は、無視できないものなんだ! と気づいた。「見えない」気配を、しっかりと「肌」という「見える」肉体で知覚してしまうからなのかもしれない。

 青年は、自ら足を踏み込んだ見えない世界を無視できなくなり、しっかりと「見えない気配」と向き合うことにし、内面の変化を遂げていった。

 つまり…、宇宙人とコンタクトをし、「ワンネス体験」を何度も経験するようになる。

 この本には青年が何度も体験し研究した「ワンネスの起こし方」が書いてある。

 ワンネスとは、直訳すると「一つである」ということ。「至高の愛の体験」「悟りの境地」とも呼ばれ、ワンネスを経験すると、引き寄せがうまくいく、幸せになれるともいわれる。

 しかし、青年は自分自身の体験から、そういう自分本位な好奇心では、逆効果だという。

「ワンネス」とは魂の成長のため、次なる次元への「扉」を開くために起こるのであって、脳由来の薄っぺらい興味では、的外れなのだ。青年はワンネス体験を通じ、「脳器官の立場」をハッキリと認識した。

「脳」は自分ではない。「僕」とは、脳と身体を道具として使っている、物質次元を超えた「魂」である事が明らかになった。

 結局、自分自身の中の「見えないもの」「けれど確かに感じているもの」に向き合わない限り、成長も何もないのだと思う。

 この青年は、それが「UFO」「宇宙人」だったけれど、頑張って空を探さなくても、自分の中に「未確認生物」がいると確信したのだ。

 誰もが、その見えない存在を、確かに感じているはず。

 至高のワンネス体験は、意外とすぐに訪れるかもしれない。

 さて、次は「UFO」で美味しそうな本を探します♡

文=藤本さきこ

第7回に続く