ギリギリで仕事を仕上げる人の3つの要素とは?『仕事が早く終わる人、いつまでも終わらない人の習慣』④

ビジネス

2019/8/28


 仕事がなかなか終わらない理由、それは、あなた自身が仕事をどんどん増やしているからです。仕事を手掛ける順番、考え方、判断軸等をちょっと変えるだけで、あなたの仕事時間は急激に減ります。無意識の仕事肥満体質から脱却しましょう。

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早く終わる人はスタートダッシュし、終わらない人はラストスパートする

 提案書や企画書の作成などのクリエイティブな仕事や、新人の採用計画などといった長期間を要する仕事は、つい後回しにしてしまいがちです。

 締め切りが近くなると慌てて仕事を進めます。つまり、追い込まれないとやらないし、追い込まれたら猛スピードで仕事を仕上げる。このような仕事のやり方をする人を「ラストスパート型」と言います。

「期限に間に合っているのだから問題ないじゃないか」と思うかもしれません。

 しかし、ラストスパート型にはリスクがあります。

 なぜなら、次のようなケースが起きる可能性が高いからです。

・締切直前につくり始めた企画書が、上司が求めている方向性とまったく違っていた。やり直すために徹夜になってしまった。

・いつもお願いしているデザイナーは2営業日で納品対応してくれるうえにクオリティも高い。しかし、連絡したら長期休暇中だった。仕方がないのでインターネットで選んだデザイナーに依頼した。すると、納品までに日を要し、お客様との締切に遅れてしまった。コストもかなりオーバーし、クオリティもイマイチだった。

・いつもは2週間前でも予約ができる宿泊施設が埋まっていた。同じ町ではどこも予約が取れない。どうやら他のシンポジウムと重なったようだ。仕方がないので離れた別の場所に宿泊することになり、関係者に迷惑をかけた。

 早くから仕事に取りかかっておけば、このような問題は起こらないでしょうし、仮に何かあっても、対策を打つことができます。つまり、スタートダッシュで仕事をすることで、仕事量が減るというわけです。

 ギリギリで仕事を仕上げる人には、次の3つの要素があります。

1.ギリギリが快楽になっている
 ギリギリの状態が好きで、追い込まれることがモチベーションになっている人です。

 学生時代にテストの前にやった一夜漬けに快感を覚えた、締切前最後の1週間は睡眠3時間で仕事を仕上げた、ということが快楽なので、ギリギリまで手がけないのです。

2.大きな塊にパッケージされたままである
「B社に提案する企画書を作成する」「セミナーの準備をする」など、大きな塊で仕事を考えるので、なかなか手をつけられない人です。

 たとえば「B社の企画書を作成する」仕事がある場合は、「先方が何に響くかを考え、コンセプトを書き出す」「企画書の概要を書き出す」「目次を作成する」「スケジュールを立てる」などと、小さな塊に分解して着手すれば、それぞれはさほど大変ではありません(このように大きな塊を小さく分解することを心理学用語で「チャンクダウン」と言います)。

 ところが、大きな塊のままで考えるので、何から手をつけていいのかわからず、「どうしたらいいかわからない。今はそれより締め切りの早い緊急性のある仕事をやっておこう」と、後回しにしてしまうというわけです。

 しかし、心の中では「あの仕事をやらなければ」と、ずっと気になっています。その思考のノイズが集中力を阻害し、結局、先に手がけた仕事のパフォーマンスも上がらず、終わりが見えなくなってしまうのです。

3.未来の自分に期待している
 先延ばしをする人の口癖は、「後でやる」です。
「後でやる」という気持ちの裏には「後でならできる気がする」「時間がたてばできるようになっているはず」という気持ちがあります。

 後でやったところで、ほとんど状況が変わらない「今」が再びやってくるだけです。

 人は、未来は常に今よりも良く、未来の自分は常に今の自分よりも有能になっていると思いがちな傾向があります。しかし、それはただの錯覚にすぎません。

 仕事を阻害する大きな要因の1つは、「着手しない」ことです。

 複雑な仕事や長期間を要する仕事は、着手しただけで、半分は完了したと言っても過言ではありません。

 先延ばしには、何の意味もありません。

 先延ばしした時点でスパートをかけるのなら、そのエネルギーを前倒しして、スタートダッシュをかけたほうが集中できますし、仕事にかかる時間も短くなります。

 大きな塊を小さな塊にチャンクダウンしながらスケジュールを立てて、全体の流れを把握する。そして、小さな塊から手をつける。

 仕事が発生したら、すぐに分解して手をつけましょう。

■仕事が早く片付くコツ
スタートダッシュのために、まずはチャンクダウン!

<第4回につづく>