「伸びる新人は、安易に自分の会社の悪口をいわない」『伸びる新人は「これ」をやらない!』②

ビジネス

2019/9/18

 近年のマネジメント論の主流を、真っ向否定するスーパードライなマネジメント手法「識学」に則った新入社員のための仕事術本です。

『伸びる新人は「これ」をやらない!』(冨樫篤史:著、安藤広大:監修/すばる舎)

\よくある誤解/
「ウチの会社、ダメだと思う。若手や女性を伸ばそうっていう気概も仕組みもない」
「ウチの会社、やばくない? 斜陽産業なんだから、もっと大胆な戦略でいかないと……」

■会社を評価することで被る実害

 「この会社、ダメじゃん」「この会社、○○がイケてない」「この会社、○○がまったくない」……同期や学生時代の友だちとの間で交わされる、入社したての頃のありがちな会話ですね。新入社員の皆さんが、自分の立場が会社を評価する側から、評価される側に変わったことに気づかずにいると、このような発言が繰り返されることになります。

 しかし、社会人になったからには、こうした会話を交わしていると大きなデメリットが生じかねないことを理解するようにしましょう。

 会社に入社するとはどういうことか? その会社に入った瞬間に、新人の皆さんは会社の一員・一部になるということです。どんなに大きな会社であっても、小さな会社でも、この事実は変わりません。社外の人にとっては、「△△会社の○○さん」です。

 ですから、「ダメじゃん、この会社」などといっている時点でアウト! 自分の立場を正しく理解できていないことになります。

 なぜ、アウトなのか? もう少し詳しく述べておきます。

 あなたは自分の地元だったり出身校だったり、過去に所属したコミュニティの悪口ばかりを吹聴している人を信用できますか?

 あるいは、就活中の会社説明会で、その会社の社員が、自分の勤めている会社を批判ばかりしていたら、その会社に入りたいと思いますか?

 ──なかなかむずかしいはずです。「コミュニティとそこに属する個人を“一体”として見る」ことが、人間の一般的な意識構造だからです。一体なのですから、自分の属している会社を「ダメじゃん、この会社」といっている時点で、実は自分自身の評価も下げているのです。

 伸びる新人は、このようなことは絶対にしません。むしろ自分の言動やパフォーマンスによって、新人ながら、いかに会社の社会的な評価を上げていくかを常に考えているものです。

■なぜ、新人は会社を評価してはいけないのか

 別の視点でも、組織という枠組みのなかで「なぜ、新人は会社を評価してはいけないのか」、また「評価できる存在ではないのか」、その基本的な“理屈”を考えてみましょう。

 まず、会社という存在は「世の中」の評価を獲得しなければ存続できません(ここでいう「世の中」とは、市場や顧客のことだと考えてください)。では、会社が世の中の評価を獲得するには、どういう「機能」が必要でしょうか? これは「それぞれの会社が商品やサービスを正しく提供し、評価を得る」という機能になります。会社は、存続するためにその機能を果たしていく必要があります。

「機能を果たすこと」と「世の中の評価を獲得すること」。この確立された関係のなかで、会社は個々の社員に求める「機能」を設定し、それにより会社全体としての機能を果たそうとします。そして同時に、「それぞれの社員がその機能を果たしているかどうか、またどのように果たしているのか」を評価する「権限」をもつことになります。なお、「評価する権限をもつ」ということは、「評価に責任を負わなければならない」ということも意味します。

■評価は責任をともなう

 では、逆に会社の社員は、会社全体を評価することに関して何か責任をとることができるでしょうか?

 それはできませんし、実際に責任をとることもありません。

 当然の起結として、「社員は会社を評価する権限はもっていない」ということになるわけです。

 新人の皆さんも社員の一人ですから、皆さんには自分が勤める会社を評価する権限はありません。これは、先輩社員や上司についても同じです。

 繰り返しになりますが、入社して立場が切り替わったことで、自分が有している権限も変わったことにいち早く気づくことが重要です。会社のグチばかりいっていると、そのぶん自分の評価も下がってしまいます。

この対応が正しい
 会社を批判したり評論したりしても、自分にとって得なことは何もありません。新人は、会社全体に対して責任を負わない、つまり評価する権限がない、という認識をもち、これからは会社の社会的評価を上げるような言動に集中するようにします。

<第3回に続く>