「伸びる新人は、上司が教えてくれなくても文句をいわない」『伸びる新人は「これ」をやらない!』⑦

ビジネス

公開日:2019/9/26

伸びる新人は「これ」をやらない!

著:
監修:
出版社:
すばる舎
発売日:

 近年のマネジメント論の主流を、真っ向否定するスーパードライなマネジメント手法「識学」に則った新入社員のための仕事術本です。

『伸びる新人は「これ」をやらない!』(冨樫篤史:著、安藤広大:監修/すばる舎)

\よくある誤解/
「上司に教えてもらっていないので、できません。やっても間違ってしまったら、文句ばかりいわれるんですから……」
「新人の間でも、〝教わり上手〞っているんですね。私はそういう態度はとりたくないので、できるだけ自分で解決するようにしています」

■「学ぶ」と「教える」のパワーバランスが逆転する

 「教えてもらってないので、わかりません!」

 上司にこんなことをいってしまったことはありませんか? 「01 会社内での『社員の立場』を勘違いしない」でも述べた「入社前(学生)と入社後(社会人)の立場の違い」のもう一つは、「教える立場」なのか「学びの獲得をしにいく立場」なのかの違いです。

 教える側と学ぶ側のパワーバランスが、学生の頃と社会人では逆転します。学生は、「どこで、誰に、何を学ぶか」を選択できます。一方、社会人の場合は、市場での競争に勝つべく、上司が「誰に、何を優先的に教えるか」を選択します。誰が学びを選択するのかが、完全に逆転するのです。

 このため新人が、学ぶ側が強かった学生時代までの感覚のまま教えられるのを待っていると、成果を出すために必要な技能を習得できないまま、貴重な時間がすぎていってしまう事態に陥ります。

 教える側、すなわち上司の選択権が強くなるということにいち早く気づき、新入社員は自分から、学びを獲得しにいく姿勢を身につけるようにしましょう!

■上司の立場になって考えてみる

 新人の皆さんも、何年後かには経験するかもしれない「上司」という立場。ここでは、「皆さんが営業課長になったとき」を仮定してみましょう。

 皆さんは営業課長で、自分の部下として新人が4名配属されてきたとします。皆さんは営業課長ですから、課という組織の職責を果たすことで、さらに上(営業部長など)からの評価を得ている存在です。このとき、4名の新人のうち誰から教えますか? そして、どういう基準でその優先度を決めますか?

 きっと、営業課長である自分が、さらに上の営業部長などの上司から高い評価を獲得するために、「一番使えそうで、戦力になりそうな新人」に最初に教えるでしょう。これは簡単に理解できると思います。

 では、「この部下は使えそうだ」とか「すぐに戦力化できそうだな」ということを、どのように判断しますか?

 おそらく、「能力がありそう」とか「素直に吸収してくれそう」といったことで判断するはずです。その新人の能力が「いま高そうか」ということと、あとは「新しいことを素直に吸収しそうか」ということ、この2つで判断するのです。

 このうち、いまこの瞬間の能力が高いか低いかに関しては、上司はその状態を変更しようがありません。その時点での能力に関しては如何ともしがたいものです。そのため、結局は素直に聞く姿勢、すなわち「学びを獲得しにいく姿勢」があるかどうかで、誰に教えるかを判断することになります。

■伸びる新人は「学びを獲得しにいく姿勢」を崩さない

 伸びる新人になりたいのであれば、たとえそのときどきの能力が環境、体調などに左右されることがあっても、素直に聞く姿勢、「学びを獲得しにいく姿勢」だけは崩してはいけません。常に素直で、前向きな姿勢を保ちましょう。

 仮に、「上司が教えてくれない」のであれば、その状態に不満をいっている場合ではありません。「自分はまだ、上司から『優先的に学ばせる人材』として見られていないのだ」と〝自分の不足〟を認識し、その不足を一刻でも早く埋めるために、眼の前の仕事に集中することです。その上で学びの機会を望んでいることを上司に伝え、もし機会が与えられたときには素直に、精一杯学ぶようにしてください。

「教える側」と「学ぶ側」の強さが変わったことを正しく認識すること。それができなければ、上司からは、いつまで経っても伸びる人材とは見てもらえません。

この対応が正しい
 会社は新人を公平に育成・指導すべきだと思っていましたが、そうではないんですね。認識が甘かったです。これからは、みずから学びを獲得しにいくことで、1日も早く組織にとって有益な存在になれるよう努めます。

<第8回に続く>

この記事で紹介した書籍ほか

伸びる新人は「これ」をやらない!

著:
監修:
出版社:
すばる舎
発売日:
ISBN:
9784799107911