【驚天】台風や雨…うつ病は天候により悪化する!/『マンガでわかるうつ病のリアル⑰』

マンガ

公開日:2019/11/11

重度のうつ病に5年以上苦しむも「メンヘラマッスル作家」として奇跡の復活を遂げた錦山まるが、あなたの知らないうつ病のリアルを教えます!

まさか、病気が天候に左右されるなんて?


多くの患者が実感。低気圧で症状が酷くなることがある。

 雨の日に気分が悪くなったり、急な気温差でダルさがひどくなったりと、うつ病の人が天候の変化で体調を崩すことがあるようです。

 筆者の場合は低気圧で特にダメージを受けやすく、まるで体力ゲージが古いスマホのバッテリーになったかのように疲れやすくなります。爆弾低気圧や台風が来たときは、自分の周りだけ重力が数倍になったかのように身体が重くなり、文字通り何も出来なくなってしまうことも…。

 “苦手な天候の変化”も“起きる問題”も人によってバラバラのようですが、とにかく、天候なんてコントロールのしようがないモノで体調を崩すのは、本人からしたら本当に厄介な話なんです。


「雨だから」って予定をドタキャンされたら信じられない気持ちはわかるけど、彼らは病人なんだ。

 うつ病に苦しむ家族が最近体調が良さそうだったのに突然グッタリし、想定外の看病をすることになってしまう。友人が最近元気そうだから一緒に遊びに行く計画を立てたのに、突然体調を崩されパーになってしまう。…そんなことになればビックリするのは当然です。素人目には原因らしい原因が見当たらなければ「仮病では?」と思ってしまうこともあるでしょう。

 理由を聞いて「雨でつらくて…」「気圧がちょっと…」なんて言われれば、つい「は?」となるのも人として自然な流れでしょう。

 ですが、どうか本人を責めてしまう前に思い出してください。目で見て分からないからつい忘れがちですが、あくまで『うつ病』という病気を抱えた『病人』です。


RPGゲームで「猛毒」に侵されて弱ったキャラクターを想像してみてくれ。

 ゲームで言えば『もうどく』や『やけど』といった状態異常にかかっているようなもの。元のステータスがどうであれ、状態異常にかかったままではザコ敵の通常攻撃さえ致命傷になることがあります。急にスキルが使えなくなり得意なモンスターにさえ苦戦することもあります。

 きっとあなたも雨の日に何となくテンションが落ちたり、季節の変わり目に体調を崩したりした経験があるように、「え、そんなことで?」と思うようなことが原因でうつ病の人がダメージを受けてしまうのも実は自然なんです。

 本人だって天気や気圧なんかに振り回されたいわけがありません。ですが、どうにもならないこともあります。ビックリするお気持ちも、つい仮病を疑いたくなるお気持ちもわかりますが、どうかあまり責めないであげてくださいませ。

錦山まる=2009年にプロ漫画家デビュー。月刊誌で連載を持ち単行本を出すも2013年に重度のうつ病と診断され、5年近く自宅療養の日々を送る。病気が回復するにつれ、同じようにうつ病に苦しむ方を1人でも楽にしたいと著書出版やSNSによる啓蒙活動に取り組む。著書に『「うつ」は甘え?ググれカス。』『きっと元気になれるから』他
Twitter:@nishikiyamamaru
錦山まる公認bot:@marurunzmemo