太宰治が芥川龍之介を好きすぎてやった恥ずかしいこと/『文豪どうかしてる逸話集』①

文芸・カルチャー

2019/11/9

誰もが知っているあの文豪に、こんな意外な一面があった!? 太宰治、芥川龍之介、夏目漱石、川端康成など、名作の生みの親の「どうかしてる」逸話を一挙紹介!

『文豪どうかしてる逸話集』(進士素丸/KADOKAWA)

太宰治】(1909~1948)

人間失格そのままの人

 お父さんは県内有数の大地主であり、衆議院などの議員も務めた立派な人。家にお手伝いさんが何十人といる裕福な家庭で育った太宰は、いわゆる“おぼっちゃん”であった。

 学生時代は非常に優秀で成績はトップクラスだったが、父親は多忙で母親は病弱だったため、両親にはあまり構ってもらえなかった。

 本を読むのが大好きで、芥川龍之介や泉鏡花、井伏鱒二などの作家がお気に入り。16歳の頃から自分でも小説を書き始める。

 上京してからは、左翼活動やってみては自殺未遂、実家に勘当されては自殺未遂、鎮痛剤中毒になっては自殺未遂……と、「文豪=自殺」のイメージを定着させた張本人。

代表作

『斜陽』(1947)

終戦後の日本を舞台に、没落していく貴族と、主人公・かず子が思いを寄せる流行作家の姿を描く。
「恋と革命のために生きる」かず子のモデルは太宰と関係のあった太田静子。
大ベストセラーとなり、没落していく貴族を指す“斜陽族”という言葉を生み出した。

『ヴィヨンの妻』(1947)

家庭をかえりみず、酒と女と放蕩三昧の亭主に巻き込まれながらも成長していく妻の話。
「僕はね、キザのようですけど、死にたくて、仕様が無いんです」と言う亭主のモデルは太宰本人。

『人間失格』(1948)

「恥の多い生涯を送って来ました」で始まる冒頭がとても有名。
「人間なんてうそばっかり! 人生怖い!」と、ことあるごとに絶望を深めては酒と薬に溺れ、生活を退廃させていく主人公。モデルはもちろん太宰本人。