内気で話下手な人が「面の皮を厚くしたい」と思ったら? /見た目で読む「人の心理」⑥

暮らし

公開日:2020/1/4

 他人の本当の気持ちはなかなかわからない。他人どころか、自分の心の状態さえ、自分自身で整理できず、もやもや漠然として言葉にできないことも多いことも多いはず。

 心や人の心理はいわば「迷宮(ラビリンス)」のようなもの。
 でも、表情や体の動き、服装など人の「見た目」を心理学的に観察すると、心のサインを読み解くことも可能だそう。タイプ別に“傾向と対策”をマスターして、人間関係がスムーズになる知識を『大人の人間関係 心理の迷宮大事典』(おもしろ心理学会:編/青春出版社)から紹介したい。

『大人の人間関係 心理の迷宮大事典』(おもしろ心理学会:編/青春出版社)

■内気で話下手な人が「面の皮を厚くしたい」と思ったら?(本書425ページ)

 なかなかうまく自分の思いを話せない、あるいは言いたい本音を飲み込んで我慢してしまうという機会はたびたび起こる。そんなときや、話下手で自分の意見をうまく表現できないと悩んでいる人には、「幼児化」がおすすめだそうだ。

 話がぎこちなくなってしまう一因は、筋道立ててきちんと順番通り話そうと気負いしてしまうから。自分の立場や年齢にふさわしく、相手に失礼がないように…と思っているとなかなか本音を切り出しづらくなってしまうのだ。

 恥をかいても、あるいは多少相手から反感を買ってしまっても、自分の言いたいことをしっかり伝えたい。そのためには少々面の皮を厚くする必要がある。そんなときに「子どもっぽさ」が役に立つという。

 たとえばレストランで、店のスタッフも同行者もうんと高めのコースをすすめてくるけれども、自分はそこまで懐の余裕がないな、というとき。(頭の中で自分が子どもになった様を想像しつつ…)「うーん、あんまり高くないコースでいいかな」とストレートに口に出してみたらどうだろう? 言ってみればスッキリするし、食後の会計のことを案じながら心ここにあらずで楽しめない…という展開よりよほど良さそうだ。

『大人の人間関係 心理の迷宮大事典』(おもしろ心理学会:編/青春出版社)では不可思議で謎の多い「人の心理」を、見た目の観察から読み解くヒントを多数紹介している。周りの人が何を考えているのかさっぱりわからない、人の気持ちを先読みして物事をうまく進めたい、そう悩んだり考えたりしている方は、本書を開くことで人間関係がスムーズに動き出しそうだ。

文=田坂文