あなたのちつは大丈夫? ちつ乾燥度をチェック/『温かくてしなやかな「ちつと骨盤」が体と心を幸せにする。』②

健康・美容

公開日:2020/2/2

女性が美しく生きるために必要なことって何でしょう? 毎日のスキンケア? ヘアケア……? 答えは、「ちつと骨盤」ケアなんです。 体と心を心地良くする、 一番大切なケアを今日から始めましょう。

『温かくてしなやかな「ちつと骨盤」が体と心を幸せにする。』(関口由紀:監修/日本文芸社)

「潤い&温かさ」でちつが喜ぶ

ちつのこと、考えたことありますか?

 あなたは日々、潤いを大切にしていますか?

 たとえば、肌が少しでもカサカサしてきたら……、急いでパックや美容液などの保湿ケアをする人は多いのではないでしょうか。実は、肌よりももっともっと、気をつけるべきなのが、〝ちつ〟の潤いです。何故なら、ここがいつもしっとり、うるうるしていることが、女性の心とカラダの健やかさ、若々しさ、美しさをつくっているからです。このちつの潤いと関係しているのが、女性ホルモンです。女性ホルモンは、妊娠出産の機能を司るほか、美容や健康を守る働きもあります。

 しかし女性ホルモンは、20代後半~30代前半をピークに、閉経に向けて低下します。すると疲れやすくなったり、冷えや腰痛などのさまざまな不調が出てきます。加えて45歳頃~55歳頃にかけての更年期では、めまいやホットフラッシュを始めとする、特有の症状に悩まされる人もいます。

 そして、女性ホルモンが減り始める30代後半頃から生じることもある、深刻な不調が、実は「ちつまわりの乾燥」なのです。セックスのときにこすれて痛い、男性の性器が入らなくなった、といったことから気づく人もいます。ちつまわりにかゆみや炎症が起こるほか、外陰部の皮ふがシワシワになって、垂れ下がってくることも……。もっと進むと、ちつがしぼんで硬くなってしまいます。こういう病態を最近では、医学的にGSM(閉経関連尿路生殖器症候群)といいます。GSMになると膀胱や性器の感染症にかかるリスクも高まります。また、ちつの乾燥は、尿漏れや、膀胱や子宮がカラダの外に出てしまう「骨盤臓器脱」とも深い関係があります。

 ふだんは気づきにくいけれど、進行すると怖い影響が起こる可能性があるのが、ちつの乾燥なのです。

<第3回に続く>