理想は月経血をコントロールできるちつ/『温かくてしなやかな「ちつと骨盤」が体と心を幸せにする。』⑤

健康・美容

公開日:2020/2/5

女性が美しく生きるために必要なことって何でしょう? 毎日のスキンケア? ヘアケア……? 答えは、「ちつと骨盤」ケアなんです。 体と心を心地良くする、 一番大切なケアを今日から始めましょう。

『温かくてしなやかな「ちつと骨盤」が体と心を幸せにする。』(関口由紀:監修/日本文芸社)

理想は、月経血コントロールができるちつ

月経血コントロールって?

 そもそも理想のちつとはどういう状態のことをいうのでしょうか。

 便利な生理用品が今のように普及していなかった時代、「月経血コントロール」を行っていた女性も多かったそうです。月経血コントロールとは、ちつを締めて、ちつの奥に経血をためておき、お手洗いに行ったときなどに、一気に排出する方法。ちつの引き締めを意識するために、紙や綿を丸めたものを詰めるだけで経血を出さずにいられたというから、驚きです。

 月経血コントロールのためには、ちつをギュッと締める筋肉の力はもちろん、ちつのやわらかさがものをいいます。ちつが硬く縮こまっていると、スペースに余裕がなく、経血をためておけないからです。

 昔は着物を着ていたこともあり、背すじをスッと伸ばして生活していました。また基本的には畳の上に正座をし、トイレも和式。立ち上がる、座る、しゃがんで用を足すなど、暮らしのなかで自然と、下半身や骨盤まわりの筋肉が鍛えられました。ですが、現代では、骨盤まわりの筋肉を使うどころか、意識することもほとんどありません……。

 さらに今は、昔と違い、家電や車、エレベーターといった便利なものに囲まれています。

 現代の生活スタイルでちつが衰えてしまい、本来の力を失っているので、現代の女性が月経血コントロールを始めようと思っても、一朝一夕にはいかないでしょう。

 しかし、カラダをほとんど動かさない生活でも、骨盤底筋トレーニングや骨盤ヨガを続けることで、ちつの衰えを改善させることが可能です。月経血コントロールができるくらい、強いけれど柔軟性もある、しなやかなちつを目指しましょう。

<第6回に続く>