転職先を選ぶのに必要なポイントって? 検索では見つけられない“会社選びの肝”/『新しい転職面接の教科書』④

ビジネス

公開日:2020/5/1

面接において、一番理解しておくべきことは「面接には作法がある」ということです。「いやいや実力があれば関係ないでしょ」と思われる方もいるかも知れませんが、そんなことはありません。目からウロコの「採用の本質」を知って最強の内定を手に入れませんか。

『新しい転職面接の教科書~「最強の内定」を手に入れる!』(福山敦士/大和書房)

会社選びの肝①

×これ誤解です 会社は総合的な条件で選べばいい?

 人間は3つ以上選択肢があると決めづらくなります。内定も同じで、せっかく多くの内定をもらったのに選べない・決められないという人がわりといます。

 昭和も平成ももちろん選択肢はありましたが、今ほど可視化されていませんでした。例えば、昔から同業他社に行くと年収が上がるというようなケースがあったと思いますが、みんなこの事実を知りませんでした。ですが、今は情報の時代。年収や働く時間、働く場所といったその会社の条件に加えて、自分の住む場所やキャリアプランなども絡んでくると要素がどんどん多くなります。年収的にはこちらだけど、家族のことを考えると…と言い出すとずっと決まらないのです。

解決策は「自分が譲れない軸」

 この問題への解決策は、自分の軸を決めること。これに尽きるのではないでしょうか。年収なら比較は至極簡単ですし、成長するという軸であれば年収や条件を度外視して、高い経験値を得られるところを選ぶでしょう。

 例えば、若い経営者の方と話をしていると共通してあるのは「営業を1回やっておかないと」という話。これは、やりたい・やりたくないではなく先のキャリアを考えて経験しておこうという考え方で、年収とは違う発想です。

 年収でも経験資産でも家族との時間でも趣味でも、何でも構いません。どれを自分の軸にするかを決めなければ、何も決まりません。ここで肝心なのは、その軸は今回の転職の軸ではなく、先を見据えてあなたの中で変わらない軸を設定することです。ここを動かしてしまうとブレブレになってしまいます。

 なぜあなたは今、転職をしたいと思っているのでしょうか? 現職に不満があるとしたら、そこも軸設定のヒントになってくることでしょう。決断するための自分の軸、ぜひ腰を据えて考えてみてください。

アドバイス:ヒントはwebではなく、あなたの過去の決断にある

<第5回に続く>