口座振替 or クレジットカード、 公共料金や税金の支払いはどっちがお得?/新・お金が貯まるのは、どっち!?①

暮らし

公開日:2020/5/30

「一生お金に困らない生活を送りたい、でも現実的に考えて無理」と諦めている人へ――。お金を貸す側・借りる側、両方の視点を持った著者が教える“一生お金に困らない方法”。こんな時だからこそ、お金のことを勉強して少しでも賢く暮らしてみませんか?

『一生お金に困らない! 新・お金が貯まるのは、どっち!?』(菅井敏之/アスコム)

質問1 税金や公共料金の支払い、「口座振替」と「クレジットカード払い」、お金が貯まるのは、どっち?

 私は「税金」「公共料金」を、クレジットカードで支払っています。なぜなら、ポイントが貯まるからです。貯まったポイントはマイルに変えて、好きな旅行を楽しんでいます。

 私はアメックスのビジネスカードを主に使っています。

 貯まったポイントは、イギリスの航空会社ブリティッシュ・エアウェイズのAviosマイルに換え、JAL便に使っています。

 マイルで交換できる特典航空券は、行き先にもよりますが、だいたい1マイルあたり2~10円、うまくいけば最大15円くらいのものにも交換できます。通常のポイントサービスは、1ポイント1円での交換がほとんどですから、マイル交換はとても割のいい還元です。

 所得税や法人税などの国税では、クレジットカードによる納付が2017年から本格的にスタートしました。市町村や都道府県では、ひと足先に、固定資産税や住民税などの地方税、自動車税をクレジットカードで納付できるようにしているところがあります。地方税のクレジット納付に対応する自治体は、これからどんどん増えてくるでしょう。

 クレジットカードで税金を支払う一般的な方法は、

「Yahoo!公金支払い」

 です。まず「Yahoo! JAPAN ID」に登録します(Yahoo! JAPANのアカウントを取る。わからない人は、お子さんや職場の若い人などに聞いてください)。そして、パソコンやスマホ(スマートフォン)から「Yahoo!公金支払い」に接続し、納付書に記載された納付番号、確認番号、クレジットカード情報を入力すれば、納付完了です。コンビニや銀行に行く手間もいりません。

 ただし、クレジットカード払いには、額に応じた決済手数料が発生します。また、現時点で銀行の口座振替(自動引き落とし)を利用している人は「二重納付」になってしまう恐れがあります。この点には注意してください。

クレジットカードで払えるものは、とにかくクレジット払いにしよう

 世はカード時代、ポイント時代です。

 クレジットで払えるものは、とにかくクレジット払いにします。そうしないと本当にもったいない。繰り返しになりますが、「ポイント」は「現金」と同じという認識を持ってください。

 ただし、クレジットカードや量販店のカードを利用すれば、ポイントがつくからといって、ポイントを貯めることばかりに目がいき、必要のないものを買って浪費してしまっては本末転倒です。

 電気代、ガス代、通信費、プロバイダー使用料、新聞代、NHK受信料など、多くの公共料金(公共的な料金)がクレジットカードによる支払いに対応しています。私は、固定資産税、自動車税などもクレジットカードで支払っています。

 口座引き落としやコンビニでの現金払いは支払って終わりですが、クレジットカード払いなら年間でかなりのポイントを獲得できます。ただし電力会社、ガス会社、水道局などによっては、ポイント還元率より口座振替の割引率のほうが高いところがあるので、注意しましょう。

 とにかく「知らないことは損すること」につながります。クレジットカードやポイントなんて面倒くさいと決めつけず、上手にお付き合いしましょう。

 また、クレジットカードは、毎月の利用履歴が残りますので、家計の管理がしやすいという大きなメリットがあります。お金を貯めたい人に、私はこうアドバイスしています。

「3か月だけでいいから、家計簿をつけてください。すると自分が何にお金を使っているか、一目瞭然になります。記録するだけなのに、あなたの『節約する力』がかならず高まって、本当に必要なものだけにお金を使うようになりますよ」

 これはレコーディング・ダイエットとまったく同じ。食べたものと体重を毎日記録しただけで、私は体重を79キロから70キロまで減らすのに成功しました。

 支払いにクレジットカードを使えば、毎月の利用履歴にどんどん記録されますから、それをしっかり見直すだけで、余計な出費を抑えることができます。

 履歴があれば、家計簿をつけることが楽になります。巻末に私が銀行員時代につけていた実際の家計簿「菅井流 お金が貯まるノート」を紹介しています。ぜひ、参考にしてください(248ページ「特別付録1」)。

答え
クレジットカード払いに対応している税金や公共料金は多い。ポイントがつくから、口座振替や現金払いよりも断然お得。カードは利用明細が残り、家計簿の管理もラクになる。

<第2回に続く>