美容でお金をかけるべきポイントは⁉ 「美容課金段階説」を提唱します『棺にコスメ』⑦

健康・美容

公開日:2020/6/12

 圧倒的筆力で美容好きに人気を誇るブログ「棺にコスメ」がダ・ヴィンチニュースに登場! あなたの顔と美容魂をブチあげる魂の美容エッセイをお届けします。


「お金をかけるべきポイントとかけなくていいポイント」について書こうと思ってたんです。

 えー!難しい!

 自分で掲げておいてめちゃくちゃ難しいわ、これ。

 書けないわ。

 だって、個人差がありまくり問題。

 そりゃあ、かけられるものならどこまでも満遍なくかけた方がいいのは大前提ですよね。

(高ければ高いだけ効果があるということではなくて、自分にとっての最善の選択肢があるのに金銭的な制限によって選べないことは、少ないほうがいいという意味)

「個人差がありまくり」というのは、金銭的な個人差だけではなくて、それぞれの肌質、体質、髪質ってやつの個人差があるからです。

 3質。ニューノーマル(言ってみたかった)。

 そう、いつだって質に救われ質に振り回されてきた。

 時には、私達の会話すら分断する。

「きちんと地肌を洗ってこのトリートメントをつけておけば髪なんてツヤツヤでキレイになるよ」とものすごくキレイな髪質の人が言うんです。

 出身どこ中?

 つうか何語⁉ 帰国子女?

 こんぐらいバグるんですけど、人は得てして「元からのストロングポイントにはけっこう鈍感である」ということです。

 手間かけなくてもキレイですからね。そりゃそうなる。

 ファンデーションには金かけとけ!と個人的には思うけど、かけてなくてもキレイな人はいますもんねぇ。

 ドライヤーはいいの使っとけ!と個人的には思うけど、使わなくてもキレイな人はいますもんねぇ。

 という前提をふまえて、美容においてお金のかけるべきポイントは、大きく3つの段階があるのではないかと思っています。

第1段階:ウィークポイントを「並」にするためにお金をかける

第2段階:並またはストロングポイントを維持/強化するためにお金をかける

第3段階:趣味嗜好的、または明確な目的のためにお金をかける

 これは私の考える「キレイを均す」場合の効率順です。別に均さなくてもいいという方も当然いらっしゃると思いますが、今回は均すバージョンでお届けさせてください。

 私のウィークポイントは、アトピー、胃腸が弱すぎる、剛毛、冷え性、うっすら常に虚弱。

 特にアトピーは、私にとっては日常生活に支障をきたすのっぴきならないウィークポイントでしたので、並になるために、絶対的に第1段階には優先的にお金と手間をかけてきました。食べ物やサプリのインナーケア、「並になるためのスキンケア」、筋トレ、保険適用外のクリニックでの遅延型アレルギー検査など。この段階ではコスメは後回し。というか、そういう意味でのキレイ自体後回しにしていたかも。「まず並になりてぇ~」というのがあったんですよね。

 反対に、ストロングポイントは一貫して「手」です。 なぜだか手だけは放っておいてもキレイで、今でもよくお褒めいただき、どんなケアをしているのか聞かれるのですが、マジでケアは手薄。手だけに。ハンドクリームも塗ってないし。

 第1段階をやってきて、時間はかかりましたが、「並」が増えてきて第2段階へ。 ここで「キレイになるためのスキンケア」にステップアップ。肌、体型、体力気力とストロングポイントが生まれてきました。

 第1段階が終わらないうちに背伸びしたケアや方向違いのケアをしていたら、ずーっとくすぶっていたと思います。急がば回れですよ、ほんと。

 第2段階は非常にフレキシブルです。 現状維持で満足だったら同じ路線のケアを続けていけばいいし、もっと強化したければ違うアプローチをしていけばいいし、低下した時は第1段階の時のケアに戻せば立て直せるからです。

 最後の第3段階はどういう状態かというと、「とにかくリップが好きなのでリップばかり買ってしまう」「ひたすら似合うものを追求する」「新作は必ず試したい」「あらゆる方法を取り入れてどこまで変化するか見てみたい」「ベストはあるのにまだベストが欲しい」…など、マインド的な娯楽や知的好奇心を追い求めるフェーズです。

 また、容姿についてある基準をクリアする必要がある人は、この3段階目にいるでしょう。

 第2段階と第3段階は並行できますし、実際している方が多いのではないかなと思います。

 ここまで書いきて、この美容課金段階説が、マズロー心理学の欲求段階にそのままに沿っていてびっくらこきました。びっくらついでにシェアします。

欲求7段階説
※マズローは5段階なのですが、マズローを基にしたヒルガードの心理学の7欲求の方を記載します。

1 生理的欲求(食物、水、空気、性等)
2 安全の欲求(安定、保護、恐怖・不安からの自由等)
3 所属と愛の欲求(集団の一員であること、他者との愛情関係等)
4 承認(自尊心)の欲求(有能さ、自尊心、他者からの承認等)
5 認知の欲求(知ること、理解すること、探求すること)
6 審美的欲求(調和、秩序、美の追求)
7 自己実現の欲求(自己の可能性を実現すること)

 欲求段階は、「下の段階が満たされると上の段階への欲求が生まれる」のと、「段階を下から順番に積み上げていくとスムーズに自己実現できる」という、2つの大きな指標があります。美容には下の段階からお金をかけたほうがスムーズだというヒツローの考えと似ています。

 第1段階が安全の欲求、第2段階が承認の欲求(認知の欲求含むかな)、第3段階が認知の欲求から自己実現の欲求、となるのではないでしょうか。

 なおマズローはどんなに小さな欲求も「あるべき」欲求として肯定しています。マズローあざーす!

 大事なのは向き合い方と満たし方だと思います。

 ヒツローのまとめとしては、
お金をかけるべきポイントは
『ウィークポイントとストロングポイントを整理した上でウィークポイントからかける、あとは自分がどうなりたいかによる』
です!

第8回につづく

●プロフィール
ヒツコス
人気美容ブログ「棺にコスメ」ブロガー。アトピー肌を克服してメイクと美容と筋トレに爆進中の40歳。自称酸化&糖化ヘイターのインナーケア好き。「生きてく限りメイクする」がモットー。いつだって照準はブラピ。

イラスト:シュシュ
ヒツコスのブログ:棺にコスメ
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