パソコンは買い替えよりメモリ増設/SE女子の日常

ビジネス

公開日:2020/7/2

 システムエンジニアにとって商売道具であるパソコンの性能は何より大事なもの。一人前のSEともなれば、買い替えよりも部品の改造を選ぶのが普通。SE経験のある漫画家のぞえさんが、メモリ増設に驚いた経験を語ってくれます。

 

パソコンは買い替えよりメモリ増設/SE女子の日常

 

 私がいた会社では、割とパソコンの買い替えが頻繁にありました(同じパソコンを使うのは長くて5年)が、そうホイホイ買い替えられるわけでもありませんでした。

 しかし、年々仕事に使うパソコンのスペックが必要になってきました。

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 低いスペックのパソコンでは、仕事に時間がかかるのです。システムエンジニアというパソコンを使う仕事なのに、パソコンのせいで仕事が進まない、なんて本末転倒です。

 5年経てば買い替えになりますが、5年も待てないのです。今すぐどうにかしたい。

 それは自分だけではなく、他の人も一緒です。これは個人の問題ではなく、チームの問題なのです。

 仕事のためにスペックの高いパソコンを、となると1台10〜15万円ほどはかかるでしょうか。チーム全体で考えれば、100万円以上かかってしまうでしょう。生産性をあげるためとはいえ、ポンと出してもらえる金額ではないと思います。

 

エンジニアにはメモリ増設は当たり前!

パソコンは買い替えよりメモリ増設/SE女子の日常
絵:ぞえ

 

 そんなときに上司から提案されたのが「パソコンのメモリ増設」でした。

 私は工学部卒ですが、自作PCを作った経験はありません。パソコンのハードウェアには詳しくありません。

 プライベートでパソコンを購入するときも、「ある程度スペック積んでおけば、やりたいことできるでしょ」と、適当にスペックのいいパソコンを選んでいました。パソコン選びに関しては一般人レベルです。

 デスクトップパソコンは、メモリやハードディスクなどの部品を挿し替えたり、スロットが空いていれば追加で挿すことができます。持っているパソコンに合った部品を購入することで、あとからでもパソコンのスペックを上げることができるのです。

 パソコンのそれらの部品が交換できることは知っていましたが、自分でやろうとは思いませんでした。

 なんか……壊れたら怖いじゃないですか。

 会社であれば、詳しい人が周りにたくさんいます。どこにメモリを挿せばいいのか分からなくても、周りの人に聞けば何とかなります。

 上司からメモリを渡されたあと、周りの人は難なくメモリ増設しているのを見て、「エンジニアにはメモリ増設は当たり前なのか……」と感じました。

 私は上司に手取り足取り教えてもらいましたが、一度やってしまえば確かに簡単です。

 デスクトップパソコンをパカっと開いて、メモリをスロットに挿すだけ(静電気対策は必要ですが)。

 「こんな手軽にメモリが増やせるんだ!」とちょっと感動しました。

 メモリ増設は、パソコン買い替えよりずっと安く済みます。高いものでは8GBで1万円を超えますが、安いものでは4GBで3〜4千円程度です。スペックを上げたいパソコンの台数が多くても、何とかなる金額です。

 「仕事にならない」を解消するには安いものです。

 パソコンが重い原因はメモリ不足だけではないし、原因に合わせて対処方法は異なります。

 ソフトウェアを見直すのもアリですが、ハードウェアを物理的に増やしてしまうのもアリです。安くて手軽に取り入れられるパソコン増強方法だと思いました。

ぞえ

ぞえ

週3勤務でシステムエンジニア、残りは漫画家・イラストレーターとして働いていた元・パラレルワーカー。2019年1月よりフリーランスに。体力がなく、疲れやすい自分でも好きなことをするための方法を探求している。2020年4月に『SE女子の日常』(ふりにちブックス)を刊行。

Blog:「ふりにち」