中園ミホが語る「占いを人生に生かす秘訣」。脚本家の仕事をつづけてこられたのは占いのおかげ/占いで強運をつかむ①

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公開日:2020/7/6

「ハケンの品格」など大ヒットドラマを数多く手がける人気脚本家・中園ミホさん。人生は全部占いで決めてきたという著者が語る「占いを人生に生かす秘訣」をご紹介します。しあわせになりたいあなたの背中をそっと押してくれるはず。

『占いで強運をつかむ』(中園ミホ/マガジンハウス)

占いは人生を輝かせるツール

 あなたは占いを信じますか?

「スピリチュアル? 運命を知るのはちょっと怖くて」
「わたしは生まれつき運が悪いから」
「占い? オレは“持ってる男”だから、いらない」

 占いにまつわるイメージはそれぞれでしょうが、占いの世界をそっとのぞいてみてください。というのも、わたしがこうして脚本家の仕事がつづけられるのは、じつは占いのおかげ。これまでの人生の、あらゆるシーンで、占いを信じ、占いに教えられるままに、行動してきたからです。

 わたしと占いについて、くわしくお話ししましょう。

 28歳で脚本家デビューしましたが、それまでは、じつは占い師をやっていました。師事したのは、占いの大家、今村宇太子先生です。わたしが19歳のときに他界した母が、今村先生とは親しい友だちでした。よくわが家にも遊びにいらしていましたが、あるとき先生が緑色の手帖をご覧になりながら、わたしのことを占ってくださいました。

 それが誰も知らないはずのわたしの心のうちまで、ずばり言われたのです。まだ中学生だったわたしは、感激してすぐに占いを教えてほしいとお願いしました。

「まだ幼すぎる」と断られたのですが、好奇心が膨らみ、先生が席を外したすきに、こっそりと手帖をのぞいていたら、

「そんなに知りたいなら教えてあげます」

 と、占いの手ほどきをうけることになり、そこから必死で勉強しました。

 わたしが今、占いをするときに使うのは、中学生の頃に先生の手帖から書き写したノートです。

 高校、大学と進学して、ちいさな広告代理店でOLをしていましたが、自分のふがいなさにあきれて、1年3か月で自主退職しました。そのあと、物書きを目指したものの、なかなかものにならず、24歳のときから、週3日ほど今村先生のアシスタントをしていました。お茶を淹れたり、占いのデータを調べたりするうちに、お金をいただいてお客さんを占うようになりました。

 脚本家になってからのわたしは、おもに自分のために占いをしてきました。ドラマの出演者の運気を占ったり、スタッフとの相性をチェックすることもありました。

 脚本家デビューしたタイミングも、NHK朝の連続テレビ小説の執筆をやり遂げられたのも、大河ドラマが決まったのも、全部占いを知っていたおかげなのです。

 そして、60歳になって、これまでの人生をふり返ると、どれだけ占いに導かれてきたか、ほんとうによくわかりました。

 これまでは自分だけ、あるいはお友だちや仕事仲間に頼まれて、こっそり占ってきただけでしたが、もっとたくさんの人たちに、

「占いを生かして幸せをつかむ秘訣」

 をお伝えしたいと、思いがよぎるようになりました。

 年齢を重ね、たくさんの人に出逢い、さまざまな経験をした今だからこそ、占い師をもう一度やってみようと思えたのです。そしてなによりも、みなさんにもっとしあわせになってもらいたいから。

 占いの素晴らしさをたくさんの人に知ってもらいたくて、2019年夏から、占いサイト「中園ミホ 解禁!女の絶対運命」をはじめました。

 わたしはこの32年間で、たくさんのドラマのシナリオを書いてきました。『やまとなでしこ』『ハケンの品格』『ドクターX 外科医・大門未知子』『花子とアン』『西郷どん』など、視聴者のみなさんに愛していただけた作品を書けたのも、わたしが占いを使いこなして、人生のターニングポイントをうまく回ってきたからだと自負しています。

 占い好きな方は大勢いると思いますが、いまひとつ、実生活に生かしきれていないな、というのがわたしの実感です。わたし自身は、ほんとうに占いをフルに生かしてきたので、そのもったいなさがよくわかります。そのことをみなさんにも知ってほしくて、この本を書くことにしました。

 占いの結果を聞いて一喜一憂するだけでは物足りない。いちばん大事なのは、占いをどう読み解いて、どんなふうに人生に生かすかにかかっています。この本でみなさんにお伝えしたいのは、「占い」そのものではなくて、「占いを人生に生かす秘訣」なのです。

 今までにはない視点で、占いを読み解いていきます。

 わたしの占いは、霊感でもタロットでも、占星術でもありません。今村宇太子先生から教わった、中国から伝わった四柱推命と気学をベースに開発された独自の数気学です。占うことでわかるのは、上下する運気の波とタイミングです。

 一度きりの人生をあなたらしく、しあわせになるツールとして、この占いがお役に立てることでしょう。

 リアリストなあなたは、だまされまいと身構えたかもしれません。占いが大好きでこれまで個人鑑定をうけたことがある人も、占いとはちょっと距離をおいてきた人も、どちらも読み進めていただきたいと思います。

 まずは次の章で、12年で一周する自分の運気の流れを確かめてみてください。そのあと、占いをどんなふうに読み解くか、そしてどう行動するか「運を磨く」にはどうすればいいのかを12か条にまとめました。

 あなたがしあわせになる人生のシナリオを書くために、そっと背中を押すことができたら。成功の階段を上がる、その足元を照らすことができたら。

 この本がそんなきっかけになることを願っています。占いというツールを使いこなして、あたらしい人生の扉を開きましょう。

 2020年3月  中園ミホ

<第2回に続く>