泥棒の半数は、玄関から堂々と入ってくる! まずやるべきことは、玄関の施錠だった/捜査一課式防犯BOOK①

暮らし

公開日:2020/7/23

詐欺、空き巣、ストーキング、あおり運転などの犯罪・トラブルを回避するには、社会の実情を知り、正しい知識と危機管理意識を持つことが重要。元捜査一課刑事が教える安心・安全のためのテクニックの数々をご紹介します。

『あなたとあなたの大切な人を守る 捜査一課式防犯BOOK』(佐々木成三/アスコム)

家での防犯

外出中に侵入されないために①

泥棒は、マンションやアパートのどこから侵入してくるか。約半分は玄関から堂々と入ってきます。原因は、カギのかけ忘れ。無施錠の玄関は、「お好きにどうぞ」と泥棒にいっているようなものです。

対策方法:カギのかけ忘れグッズを活用する


支度に手間取って慌てていたり、心配事に気をとられていたりすると、忘れてしまいがちなのが、玄関のカギ。そんなことがないようにカギをかけると色が変わったり、メロディが流れたりするグッズを使うのも一手。まずは、「カギをかけたら指差し確認」を習慣にしましょう。

対策方法:カギはダブルロックで


カギがかかっていても、侵入を試みるのが泥棒。そんな泥棒が最も気にするのが、カギを開けるまでの時間です。泥棒に2つのカギを開けさせる手間を与えるだけで侵入されるリスクは低くなります。泥棒は「侵入に5分以上を要せばあきらめる」というデータがあります。

対策方法:ガードプレートとサムターンカバーで侵入を防ぐ


玄関のドア枠とドアのすき間があいていると、そこにバールを差し込んでドアをこじ開けたり、針金を差し込んでドアの内側にあるつまみを回転させたり(サムターン回し)して侵入してくる泥棒がいます。プレートとサムターンカバーをつけて、侵入を防ぎましょう。

外出中に侵入されないために②

泥棒は手当たり次第に空き巣を試みるわけではありません。下見を繰り返して成功しそうな家にしっかり狙いを定めて犯行に及びます。自宅に誰もいないことがわかっているから堂々と侵入するのです。

対策方法:マーキングをチェックする


泥棒は狙いをつけた家を忘れないように、家族構成や生活習慣、防犯対策などを数字や記号で書き残すことがあります。それがマーキングです。書く場所は表札や郵便受け、門扉といった玄関ドアの周辺。探してみてください。もし記憶のない数字や記号を見たら、すぐに消しましょう。

対策方法:電信柱に近い部屋は借りない


マンションやアパートの2階以上の部屋でも、ベランダのすぐそばに電信柱、樹木、カーポートなどがあれば、泥棒は簡単に侵入できます。特に、電気工事士が仕事で登ることがある電信柱は比較的登りやすく、そばの部屋は狙われがち。賃貸物件を探すときは、注意しましょう。

対策方法:借りる前にカメラとインターフォンをチェックする


賃貸物件を探すときは、防犯システムの有無も重要な条件です。マンションの入口や玄関に防犯カメラがあるかないか、インターフォンは録画機能が付いているか。その備えがあれば、侵入されるリスクは低くなります。理想は、最新の防犯システムが設置されている物件です。

<第2回に続く>