警察への相談は年間2万件超え! デジタルストーカーから狙われる行動とは…/捜査一課式防犯BOOK⑤

暮らし

公開日:2020/7/27

詐欺、空き巣、ストーキング、あおり運転などの犯罪・トラブルを回避するには、社会の実情を知り、正しい知識と危機管理意識を持つことが重要。元捜査一課刑事が教える安心・安全のためのテクニックの数々をご紹介します。

『あなたとあなたの大切な人を守る 捜査一課式防犯BOOK』(佐々木成三/アスコム)

外での防犯

ストーキングされないために

警察に年間2万件を超える相談があるストーカー行為。そのままにしておくと、待ち伏せされたり、尾行されたり、エスカレートすると自宅や学校に押しかけて、暴力行為に発展する危険性もあります。

対策方法:怖いときはタクシーに飛び乗る


帰宅中に尾行されると自宅を知られてしまう可能性があります。まず尾行されていると感じたら、コンビニやカフェなどに入って相手の様子を確認してください。そこでつけられていると確信したら、タクシーなどを利用して安全に自宅まで帰るようにしましょう。怖いときは、いきなりタクシーに乗るのもいいでしょう。

対策方法:ストーカーされた内容はこまめにメモしておく


警察に相談するときは、証拠があると警察が動きやすくなります。日時、どこまで後をつけられたか、話しかけられたか、体や持ち物に触れられたか、ストーカーの特徴などを記録しておきましょう。動画撮影が一番ですが、相手に激高されることがあるので、音を録音するだけでも十分。

対策方法:公共料金の支払いは自動引き落としに


ストーカーが知りたいのは、まず相手の名前。手っ取り早い方法が、郵便受けに投函されたり、ゴミとして捨てられたりした公共料金の請求書を盗むこと。防御策は簡単。支払いを銀行の自動引き落としやクレジットカード払いにすることです。確認はWeb明細でできます。

家での防犯

SNSからストーキングされないために①

SNSに投稿される写真、動画には本人も気づかない情報が詰まっています。その情報を利用して、相手に近づいたり、犯罪行為をしたりするのが、デジタルストーカーです。

対策方法:顔写真のアップは要注意


顔写真をSNSに投稿すること自体、リスクがあることを自覚しましょう。瞳に何が写り込んでいるかでデジタルストーカーに自宅や学校を特定されてしまうケースもあります。また、着ている制服から学校が特定されることもあります。SNSでの自分の写真の投稿は、原則、非公開にすることです。

SNSからストーキングされないために②

SNSで個人情報が漏れてしまうのは写真や動画だけではありません。コメントにも個人を特定する断片的な情報が書き込まれています。デジタルストーカーはその情報も抽出しています。

対策方法:SNSへのコメントや投稿を削除する


コメントには名前、地名、店名、駅名など場所がわかるワードはもちろん、あなたを特定する要素が多数存在します。それらをまとめると、詳細な個人情報の出来上がり。そうされる前に、個人情報につながる投稿はすべて削除しましょう。家族で投稿した内容から推測されることもあるので、家族内での情報共有も大切です。

<第6回に続く>