オナラが自殺の原因に!? 江戸時代には身代わりになる職業があった/毎日雑学

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更新日:2021/1/3

自殺の原因にも!? 江戸時代にはオナラをした人の身代わりになる職業があった/毎日雑学

 身近なのに意外と知らない身の回りのモノの名前の由来や驚きの事実。オフィスで、家庭でちょっと自慢したくなる、知っておくだけでトクする雑学を、毎日1本お届けします!

 この記事では、江戸時代にオナラをした人の身代わりとなった「屁負比丘尼」という職業について解説します。

江戸時代にオナラの身代わりをする屁負比丘尼という職業があった

 人前でするつもりはなかったのに、何かの拍子にうっかりオナラが…。皆さんはそんな経験はないでしょうか? あるいは、あまりにもオナラをしたくてわざわざトイレに行ったりなど…。

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 時には場が和んだり、周りにいる人間も本人の恥ずかしい気持ちを察して笑って許してくれることがあるのがオナラだと思いますが、してしまった本人にとってはとても恥ずかしいですよね。特に男性よりも、女性にとっては衝撃的な恥ずかしさだと思います。

【その名も屁負比丘尼!】

 しかし、江戸時代にはうっかりオナラをしてしまっても身代わりになってくれるという職業が存在しました。

 その名も「屁負比丘尼(へおいびくに)」です。オナラをした科(とが)を引き受けたことから、科(とが)負い比丘尼とも呼ばれていました。

 なんとも不思議な職業ですね。しかし、江戸時代に人前でオナラをしてしまうことは、死活にかかわる問題だったのです。

【オナラをしたことを苦に…】

自殺の原因にも!? 江戸時代にはオナラをした人の身代わりになる職業があった/毎日雑学

 江戸時代、とある女性がお見合いの席でオナラをしてしまいました。そのことがあまりにも恥ずかしくて恥ずかしくて人の目や噂を気にするあまり、なんと自らの命を絶ってしまったそうです。とてもショッキングな出来事ですよね。

 現代であればは笑って済ませることもできるかもしれませんが、当時、人前でオナラをしてしまうことは、文字通り死んでしまいたいくらいに恥ずかしい行為だったのです。

 そんな悲劇を生まないためにも、屁負比丘尼(へおいびくに)という職業が活躍していたんですね。人の命を守れるんですから、とてもありがたい職業です!

【普段は何をしているの?】

 ただオナラの身代わりになるだけが、屁負比丘尼(へおいびくに)という職業ではありません。普段は、殿様や大名など、身分の高い人の妻や娘に帯同して身の回りの雑用やお世話をしていたそうです。そして、女性がうっかりオナラをしてしまった際には、「私がしました」と迅速に名乗り出てその場を収めていたそうです。

 おそらく周囲の人も誰がしたかはわかっているでしょうが、若い娘や、身分の高い人に恥はかかせまいと空気を読んでいたのかもしれません。江戸時代も、現代と同じく空気を読むということが必要だったんですね。

【屁負比丘尼は好かれていた?】

 屁負比丘尼は普段から身の回りの雑用をこなし、いざという時にはオナラの身代わりになってくれる、そんな頼りになる存在のため、とても重宝されていたそうです。そして、その場にいるだけで場が和むことから、雇い主からも大変好かれていることが多かったそうです。

【時代背景にも影響された職業】

 さて、江戸時代には屁負比丘尼(へおいびくに)以外にも現代では考えられない職業がたくさんあったそうです。

 江戸時代には格差があり、下流階級の人間は何としてもお金を稼がねばならず、多種多様な職業が存在していたからという理由もあります。一方、上流階級の人間は金銭的に余裕もあるため、現代では考えられないような、オナラを身代わりさせるという理由で、屁負比丘尼(へおいびくに)を雇うことが出来たんですね。

 現代でもこの職業が復活したら――もしかすると活躍できるかもしれません!?

 

まとめ

 江戸時代には屁負比丘尼(へおいびくに)というオナラの身代わりになる職業が存在した。

 江戸時代には、人前でのオナラを苦にして自殺した娘もいたことから、とても重宝された職業だった。

 普段は身の回りの雑用をこなしたことから、雇い主からの評価も高く、頼れる存在だった。

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