おいしく食べるために知っておきたいアサリの砂抜きの秘訣/ゆで卵の殻をツルッとむく方法③

暮らし

公開日:2020/8/26

思い通りの固さでゆで卵をつくる方法、パサパサにならない肉のゆで方…今さら人に聞きづらい「料理のマル秘常識」が大集合。
知ると今日からすぐ料理の出来栄えがぐっと良くなるような豆知識を紹介。『ゆで卵の殻をツルッとむく方法』(ホームライフ取材班/青春出版社)からの試し読みです。

アサリは重なると砂が抜けない

●上の貝が吐いた砂を、下の貝が吸い込んでしまう

 アサリは砂浜に棲息する貝なので、殻の中に細かい砂が入っていることが多い。潮干狩りで獲ってきた場合はもちろん、スーパーでパック入りを買ったときも、調理する前に砂抜きをしなければならない。

 この砂抜きに失敗するケースは少なくないようだ。手順そのものはそう難しくはない。塩分3%ほどの海水くらいの塩水を作り、これにアサリを入れて、新聞紙などをかぶせて薄暗くし、1時間程度おいておく。この間、アサリが呼吸するときに殻の中から砂が吐き出され、砂抜きが無事完了するというわけだ。

 にもかかわらず、いつも砂が残っている。こういった場合、最もよく見られる間違いが、丸いボウルで砂抜きをしていることだ。ボウルは底の平らな面が少ないので、どうしてもアサリが重なりがちになる。

 こうした状態で砂抜きをすると、上の貝が吐いた砂を下の貝が吸い込みやすいのだ。その結果、十分砂抜きをしたつもりでも、何割かの貝では成功していないということになってしまう。

 アサリの砂抜きはボウルではなく、底の平らな大きめのプラスチック製の食品保存容器やバットを使うようにしよう。これで、砂抜きが成功する確率はずっと高くなる。

 適当な大きさの容器などがない場合は、ボウルの上にザルを重ねるといい。こうすれば、アサリが吐いた砂がザルの網目から下にこぼれ落ちるので、再び吸い込みにくくなる。

【次回に続く】