1冊を30分で3回読む! 脳科学活用で10倍読めて10倍忘れない読書術/忘れない高速読書①

ビジネス

公開日:2020/10/19

高速読書なら、10倍読める。10倍忘れない。だから100倍、知識が脳に刻み込まれる! 高速読書のプロ上岡正明氏の著書『死ぬほど読めて忘れない高速読書』(アスコム)より、「仕事と人生に本当に役立つ読書術」をご紹介します。

高速読書メソッド「1冊を30分で3回読む」

脳科学の分散効果を活用!
1冊1時間かけてじっくり読むより、
30分で3回読むほうが、結果覚えている!

ではさっそく、高速読書のやり方を紹介していきましょう。じっくりと1回読書するよりも、読書時間を分散して同じ本を速く複数回読むほうが、脳に記憶がとどまることが脳科学の研究でわかっています。加えて、それぞれ別の場所で読書するとさらに効果が高まります。また、人間が高い集中力を保てるのは15分が限界です。

この根拠から、高速読書では、1回目を15分、2回目を10分、3回目を5分で読みます(パターン1)。しかしパターン1を実践するには、集中力を持続させなければなりません。集中の持続に不安のある方は、まずパターン2を実践してみてください。パターン2は、教養書や参考書など、すんなりと読み進めるのが難しい本を読むときにもオススメの方法です。

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(※この連載で掲載する読書タイムは、200ページ程度の一般向けの本を基準にしています。高速読書のスピードは1ページを5秒で読むのが目標です。200ページ前後の本ならば、15分で読みきることができます。厚い本を読むときは、ページ5秒で計算してみてください。たとえば300ページならば25分が目標タイムとなります)

【パターン1のやり方】

(集中して読むのが得意な方)

★1冊を3回、時間をあけて集中して読む。

[読書時間:30分]

1回目:15分
(全ページ読む。重要ページにドッグイヤー)

2回目:10分
(ドッグイヤーのページを読む。重要箇所に青ペンでメモする)

3回目:5分
(青ペンの入ったページを読む)

毎回異なる場所で読むのがベスト。

【パターン2のやり方】

(集中して読むのが苦手な方。難しめの本を読むとき)

★1章読み終えたら、もういちど1章を読む

★章ごとに2回ずつ読み、3回目は通して読む

[読書時間:30分]
たとえば、5章立ての本の場合

第1章
1回目の読み(3分)→2回目の読み(2分)

第2章
1回目の読み(3分)→2回目の読み(2分)



第5章
1回目の読み(3分)→2回目の読み(1分)

3回目は通しで読む(5分)

◇ ◇ ◇

どうすれば高速読書メソッドを実現できるか?

【1回目のコツ】ロケットスタートリーディング

★タイマーセットと同時に、一気に読み始めよ!

【やり方】
ストップウォッチ(スマホの時計アプリで可)を用意。制限時間(パート1の場合:15分、パート2の場合:5分)を決めて、カウントダウンタイマーをスタート。と同時に一気に読み始める。読み飛ばしてもいいので、制限時間内に必ず読み終えるようにする。重要だと思ったページはドッグイヤーにする。

【効能】制限時間が脳を活性化させる!
読書スピードが伸びない一因は、読書に集中できていないから。人間は終了時間を強制的にロックされると、集中力が飛躍的にアップすることがわかっている。

【2回目のコツ】青ペンなぐり書きリーディング

★本にエピソードを残すと、知識が脳に定着しやすい!

【やり方】
・ドッグイヤーのページと、その前後を中心に読む。

・思ったことを本に青ペンで書き込む。重要度が高いと思う部分ほど、大きく、汚く、感情を込めてメモする。

【効能】脳科学の「エピソード記憶」を活用!
脳は平常時よりも、何らかの変化がある場合のほうが物事を記憶できる(エピソード記憶)。重要箇所に青ペンでなぐり書きをすると、脳はその部分を特別なエピソードとして記憶。また、青色には思考力を高める働きもある。

【3回目のコツ】アウトプットリーディング

★アウトプットすれば、長期記憶として保存される!

【やり方】
・青ペンの箇所を参照しながら、その情報を仕事や人生にどう生かすか、具体的に書き加える。

・時間に余裕がある人は、読書後にアウトプットノートを作ればさらに効果的(次ページ)。

【効能】脳のアウトプット効果を活用!
インプットした内容を自分の言葉でアウトプットする(現実世界で使う)ことで、脳はそれを重要な情報だと捉え、長期記憶として保存していきます。これは脳科学のベーシックな法則です。

【次回に続きます】