「いい膣」と「悪い膣」がある? 膣が健康だと、いいことづくし!/膣の女子力①

健康・美容

公開日:2020/11/28

性の悩み・不安がスッキリ! 生理のトラブルから、婦人科疾患、不妊、セックスの悩みまで。5万人の膣を診てきた女医が、「人には聞けない不調」を軽くする秘訣を公開!「膣を整える大切さ」を伝える本書から、一部をご紹介します。

膣の女子力 女医が教える「人には聞けない不調」の治し方
『膣の女子力 女医が教える「人には聞けない不調」の治し方』(駒形依子/KADOKAWA)

「いい膣」ってどんな膣?

 そもそも、「膣」ってどんなものか知っていますか?

 

 膣とは、子宮の入り口と外性器(外陰部)をつなぐ約10㎝のひだ状の粘膜組織です。筋性の筒状の器官で、子宮からの月経や粘液の排泄管の役割を果たしています。

 粘膜組織は血流が豊富で、傷の治りが早いというのを一度は経験したことがあるのではないでしょうか。

 膣もそうした粘膜組織のため、本来、しなやかで柔軟性があります。

 健康な膣であれば、血流が通って温かいというのが当たり前の状態です。

 

 膣粘膜は皮膚と同じ「扁平上皮」という細胞で構成されているため、膣そのものが分泌液を分泌するということはありません。膣内にある分泌物は、あくまで子宮と外陰部からの分泌物がメインです。

 そして、ふっくらした膣をつくるのに最も大事なのが、エストロゲンという女性ホルモンの存在です。

 膣は、月に1回、必要がなくなってはがれ落ちた子宮内膜やおりものを排出したり、パートナーのペニスを受け入れたり、赤ちゃんを出産する通り道になったりと、命を生み出すためになくてはならない働きをしています。

 まさに、女性の象徴ともいえる場所だからこそ、意識を向けて、大事に扱ってほしいのです。

 

 では、この本で目指してほしい「いい膣」「整った膣」とはどういう膣かというと、「血流のいい膣」です。

 血流がよくなると、1つ1つの細胞に栄養、酸素、水分が血液によって運ばれるので、膣がふっくらしてきます。

 血流のいい膣は当然温かくなるので、子宮の冷えも改善し、生理がとても快適になります。

 膣が温かいということは腸も温かくなるので、便秘や下痢もしにくく、免疫機能も上がります。

 まさに、内面から健康的な女性になれるのです!

 セックスの面でもいいことづくし。膣がふっくらすると、ペニスのフィット感がよくなるだけでなく、愛液の分泌が促されることによって神経の伝達もよくなるので、感度がアップし、性交痛も改善されます。

 男性のほうもその日によって、ペニスの角度やサイズは異なりますが、どんな状態のペニスであっても受け入れられる膣、最大限に感じられる膣になれば、お互いのコミュニケーションも高まりますよね。

 セックスのときの痛い・痛くない、気持ちいい・気持ちよくないは、男性のせいだけとは限りません。女性のほうにも、大切な人と楽しむための準備と努力が必要だと思います。

 

 いい膣をつくることは、健康で充実した人生を送るために欠かせないことです。

<第2回に続く>