女性至上主義/巴奎依の社会不適号⑫

アニメ

公開日:2020/12/18

巴奎依
撮影=山口宏之

「当たり前」に違和感を感じることが、中々難しい世の中だなと最近よく思うようになりました。

学校の教育方針や、イベント事における風習、はたまた政治においても。

生きていく中で謎のルールがあまりにも多すぎるし、何につけても、何のため誰のためにルールに則っているのかを説明できる人が少ないと感じることばかりでした。

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何を目的として規則をつくって、何故その規則を破ると怒るのか。

高校生の頃の私は今よりもずっと単独行動が多くて、強制される規則の意味や目的を見出せないときは平気で規則を破って怒られていました。

だけど、思い返すとアイドルの頃も実際はそのような感じだったので、人間って数年では本当に変わることはできないんだなということを痛感しています。

そういった根っからの反骨精神なのか、社会の言う「当たり前」が結構嫌いだったりします。

特に男性が女性を査定するような風習。

こればかりは、アイドル文化においても夜の街文化においても、娯楽のメインとなる仕組みが男性に女性を選ばせる仕組みになってしまっている日本の構造の問題が大きいとは思いますが……。

私は圧倒的に女性至上主義です。

ですが三島由紀夫が、女性は専門的なプロフェッショナルとなったケースが少なく、専門職でプロフェッショナルになるのは男性がほとんどであるから、能力的に女性は劣っているというようなことを言っていましたが、その言わんとしていることはよく分かるんです。

的が外れた意見ではないし、確かにそう思える場面も多いように思います。

女性至上主義なのに三島由紀夫を愛読しているのは、三島に持論があり、その持論が偏っていようと貫かれているからなんです。

そして女性の精神性をボコボコに語りはしますが、外見について強く語ることがあまりないからです。

多くの人は、ルッキズムを振りかざしていることが多いような気がしていて、その精神が私はとても嫌いなんです。

いじめをするにしろ、頭を使わずに手っ取り早いブスとかバカとか、そういう言葉を使っていく感じ。

評価なんて誰も頼んでないんだから、干渉してくるなよと。
求めてもいない、聞いてもいない意見や評価を平然と語るのが分からないんです。

女性は男性受けを狙うべき、女性は可愛らしいもの、女性には結婚があるから大丈夫。

時代が変わりつつあっても、まだこれが「当たり前」になっていることに気持ち悪さを感じてしまいます。

とは言いつつも、人間を性別で語ることが難しくなってきていることを知りながら、趣のある殿方がいることを知りながら、未だにこの思想の私が一番時代遅れです。

知識や経験で武装して「当たり前」と戦っていきたいと思うんです。

ともえ・けい
2012年よりA応P(アニメ“勝手に”応援プロジェクト)のメンバーとして活動をスタート。2020年8月2日に、A応Pを卒業。現在、インターFMにて毎週土曜28:30〜「DJサブカルクソ女の音楽解体新書」にてDJ番組を担当、2021年1月13日(水)にDJCD「A応P BEST DJCD PRODUCED by DJサブカルクソ女」をリリースするなど、「DJサブカルクソ女」としても活動中。自身の誕生日の2021年1月5日に「巴奎依25th生誕祭 To♡my FANATIC」を開催することが決定している。社会不適合者(自称)。
公式Twitter:@kei_tomoe
公式Instagram:kei_tomoe_official