開始5分で号泣!? 前世と現世を繋ぐタイBL『Until We Meet Again―運命の赤い糸―』

エンタメ

公開日:2021/1/2

 あなたは、来世でも現世で愛した人を見つけられますか?

 開始5分で号泣してしまう、前世と現世を繋ぐ美しくも切ない純愛ラブストーリー、『Until We Meet Again―運命の赤い糸―』。

Until We Meet Again―運命の赤い糸―
© Studio Wabi Sabi. All rights reserved.

“来世でも、僕を見つけてくれる?”

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 そんな恋人同士の甘い会話が、こんなにも苦しく、切なく響く本作は、前世で父親に同性愛を認めてもらえることが出来ず、銃身自殺をしたふたりが、現世で運命の出会いを果たし、本当の運命とは、愛とは何なのかを探し続けるラブストーリー。

 お互いを強く愛し合っているのに、引き裂かれてしまうオープニングから、一気に物語に引き込まれ、すぐにでも号泣してしまう本作の吸引力たるや…! あまりの衝撃的なオープニングに放心していると、シーンはガラッと現世へと切り替わり、可愛らしいパームが大学に入学するシーンから再開します。そして、偶然見かけた男性に目が留まり、自然と涙が溢れ…。

Until We Meet Again―運命の赤い糸―
ディーンを見つけた瞬間のパーム。初対面のはずなのに目が離せず、目には涙が…
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 実は、パームと、大学で出会った先輩・ディーンは小さなころから同じ夢を見て、涙を流しながら起きる日々を送り、つねにその相手を探し続けていたのです。ふたりは確信は持てないものの、吸い寄せられるようにお互いの距離を縮めていきます。果たしてこの想いは一体何なのか…。

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 物語は、前世のカップルであるインとコーンの話も並行して紡がれていきます。積極的なインは、マフィアのボスの息子であるコーンに積極的にアプローチし、誰も寄せ付けないコーンの心を溶かしていきます。その姿はとても可愛らしく、クールなコーンが心を許していく繊細な心境の変化も描かれ、次第にふたりの関係を応援したくなっているはず。彼らが不幸な最期を迎えることが最初から分かっているからこそ、ひとつひとつのエピソードが胸を締め付け、宝物のように輝いていきます。

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左:イン 右:コーン
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 現世のパームとディーンのことを応援する周りの友人たちもとても素敵で、なかでも女子のマナウのはしゃぎっぷりは暗くなりがちな物語に明るさと元気を与えてくれます。学生生活もしっかり描かれ、“こんなキャンパスライフを送りたかった!”と大声で叫びたくなるほど。好きな人の部活に差し入れをしたり、放課後にみんなでご飯を食べに行ったり、恋愛相談に乗ったり…。当たり前のようで当たり前でないきらびやかな日常がふたりのラブストーリーを彩ります。

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水泳部のディーンにタイの伝統菓子を差し入れするパーム。
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 パームとディーンはやがて心を通わせ、カップルとなっていきますが、ここからが物語の神髄。一体、お互いの前世はなぜ不幸な死を迎えなくてはならなかったのか。そして、ふたりがカップルになったのは、本当の愛なのか、それとも運命な“だけ”だったのか――。悩むふたりは、前世のふたりを知る人と出会い、気持ちを確かめていくのです。

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 お互いを愛するこの気持ちは本当なのか。愛とは何なのか。そんな難題から目をそらすことなく、しっかりと向き合い、見つけていこうとするふたりはとても切なく、苦しく、涙なくしては見ることが出来ません。

 実は本作、『Love By Chance』の制作陣によるドラマということもあり、『Love By Chance』のキャストも出演。思わず“あ!”と言ってしまうようなキャスティングになっているのでぜひそこも楽しんでください。

Until We Meet Again―運命の赤い糸―
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 そして本作で特に注目したいのが、キスシーンの“映像美”。お互いの気持ちを確かめ合うキスシーンでふたりは大学のレースカーテンに包まれ、幻想的で美しく描かれます。

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 さらには、初めて身体を許し合ったベッドでのキスシーンはとても優しく、儚く、思わず見入ってしまうような美しさに。

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 見ているこちらが、「どうか、お願いだから現世では幸せになってください!」と泣きながら願ってしまうだけでなく、“輪廻転生”という非現実的なテーマにもかかわらず、グッと引き込まれ、感情移入してしまう本作、ぜひ体感してみてください。涙活にぴったり、相当泣けるはずですよ!

文=吉田可奈

<プロフィール>
吉田可奈:好きをとことん広めたいエンタメ系フリーライター。ダヴィンチやInRed、俳優誌などで執筆中。