いったいどうやって生きている!? クラゲには脳も心臓も血管もないらしい/毎日雑学

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公開日:2021/2/2

いったいどうやって生きている!? クラゲには脳も心臓も血管もないらしい件/毎日雑学

 今回はクラゲにまつわる雑学を紹介します。

 ミズクラゲなどの透明なクラゲを見ていると、体内に臓器などが存在せず不思議に思ったことはありませんか?

 また、臓器だけではなく、考えて行動するために必要な脳も見当たらないのです。

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 人間の脳のような器官はクラゲには備わっていないのでしょうか?

クラゲの脳はどこ?

 ではさっそく、クラゲの脳の仕組みなどについて詳しく解説していきます。

 結論から言ってしまえば、クラゲは脳のような器官は持っていません。

 脳がない生き物というと非常に珍しいと思うかもしれません。

 しかし、他の海の生き物で言えば、ウニやヒトデ、イソギンチャク、サンゴといった生き物にも脳は備わっていないのです。

 特にイソギンチャクやサンゴについてはクラゲと近い存在で、このような生き物のことを「刺胞動物」と呼びます。

 刺胞動物は約11,000種類もいることから、脳がない生き物は意外と多いのです。

脳がないのにどうやって動くの?

 脳がなければ考えることができないため、どうやって行動しているのか不思議に思いますよね。

 クラゲは脳がない代わりに、体中に「散在神経」と呼ばれる神経が張り巡らされています。

 そのため、神経が刺激されることによって反射的に動いているのです。

 人間は行動を起こす際に、基本的に脳で情報を処理してから体を動かすようにしています。

 しかし、熱されたフライパンなどに触れた時などに、いちいち「熱いから手を放そう」などと考えずに、反射的に手を離します。

 クラゲの行動についても、考えて行動するのではなく、全ての行動が反射によって起きているのです。

脳がないのに睡眠を取る

 動物に睡眠が必要な理由は明確に解明されていませんが、一般的に「脳を休めるため」だと考えられています。

 実際に人間も長時間起きていると判断力が鈍ったり、正常時に比べて考える力が著しく劣ったりしますよね。

 そのため、休めるための脳が備わっていないクラゲは睡眠を取らないと考えるのが自然です。

 しかし、カリフォルニア工科大学の学生によって行われた実験によると、クラゲも睡眠を取ることが判明したのです。

 昼間にクラゲを触ろうとすると、すぐに泳いで逃げようとしますが、夜にクラゲを触っててみると、寝ぼけたように漂った後に逃げる動きをしました。

 そして、夜に20分ごとにクラゲをつつくなどして睡眠を妨害したところ、翌日の昼間は活動が鈍くなり、まるでぼんやりしているように水中を漂うようになったのです。

 その後、夜になると前夜よりも深い眠りに入ったと思われたことから、クラゲも睡眠を取るものと結論付けられたのです。

 一般的に「脳を休めるため」と考えられている睡眠ですが、脳のないクラゲも睡眠を取ることから、睡眠にはほかの理由があるのかもしれません。

心臓も血管も備わっていない

一体全体どうやって生きてるの!? クラゲには脳も心臓も血管もないらしい件/毎日雑学

 クラゲは脳だけではなく、心臓も血管も備わっていません。

 もしもクラゲに心臓や血管があるのであれば、血液が体内を流れていく様子が見えるはずです。

 実は、体の95%が水分でできているクラゲには心臓や血管、血液も存在していないのです。

 その代わりに「水管」と呼ばれる管が体中に通っていて、水管を通して体中に栄養分を運んでいるのです。

どうやって栄養を全身に送っている?

 人間の体は、心臓がポンプの機能を果たして全身に血液を循環させています。

 それでは、心臓が備わっていないクラゲは、どのようにして水管を使って栄養を全身にいきわたらせているのでしょうか?

 実は、クラゲ自身が心臓の役割を果たしていて、傘をフワフワと開閉させて体を動かすことによって、全身に栄養を送っているのです。

 以上が「クラゲの脳はどこ?」という雑学でした。

 

まとめ

 クラゲには脳が備わっていない代わりに、全身に散在神経が張り巡らされている。

 全身の神経を使って反射的に行動している。

 睡眠は脳を休めるためのものだと考えられているが、実験によると脳がないクラゲも睡眠を取ることがわかっている。

 心臓や血管がない代わりに、体を動かすことによって全身に栄養をいきわたらせている。

※提供している情報には諸説ある場合があります。ご了承ください。

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