選択肢が多いほど人はアンハッピー!? 面倒なことは定型化や自分ルールを決めておけば大丈夫!/面倒くさがりの自分がおもしろいほどやる気になる本③

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公開日:2021/2/10

面倒くさがりの自分がおもしろいほどやる気になる本 (アスカビジネス)

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出版社:
明日香出版社
発売日:

「面倒くさい」ことに取り組むとき、どのように取り組んでいますか? 面倒くさいと思わないようさまざまな工夫をしてみても、ふと気づくと後回しにしてしまっていたなんてことも…。本書では、面倒なことを減らす仕組みと、ラクに取り組むためのコツをご紹介します。

面倒くさがりの自分がおもしろいほどやる気になる本
『面倒くさがりの自分がおもしろいほどやる気になる本』(内藤誼人/明日香出版社)

選択肢がたくさんあるほど、アンハッピー

 日本のように豊かな社会では、たくさんの選択肢が用意されています。

 それは豊かな社会である証拠なのですが、いちいち選ぶのが面倒くさくなっているとも言えます。

 そのため、選ぶのが面倒くさいと感じないように、日常の決め事は、できるだけ「定型化」してしまいましょう

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 先ほど、毎日着る洋服を決めてしまっておくという話をしましたが、このルールは他のどんなことにでも当てはまります。

 

 たとえば、ランチに何を食べるのかを決めるのが面倒くさいのなら、月曜日はこれ、火曜日はこれ、水曜日はこれ、というように定型化してしまうのです。あるいはいっそのこと、ランチは毎日これ、と決めてしまうのもいいでしょう。毎日の食事の献立を決めるのが大変だという人もいるでしょう。

 日本は豊かな社会なので、和食もあれば、中華も洋食もあり、食材も豊富ですから、料理のバリエーションがあまりに膨大なのです。

 その点、昔の日本人は、食事の献立を考えるのが面倒くさいとも思いませんでした。

 なにしろ、お米とお味噌汁と漬物だけでしたからね。何も考えることがありませんでした。

面倒くさがりの自分がおもしろいほどやる気になる本

 私の妻は、たぶん食事の献立で頭を悩ませるということがないはずです。なぜなら、一週間の献立が、我が家ではもう定型化されているからです。

 たまに私が違うものをリクエストすることもありますが、基本的には曜日によって作るものが決まっているので、作るのは面倒かもしれませんが、少なくとも献立を考えることでの面倒はないはずです。

 

 米国スワースモア大学のバリー・シュワルツは、1747名を対象にした調査を行い、「選択肢が増えるほど、人はアンハッピーになる」という結論を導き出しました。

 たとえば、たくさんのテレビチャンネルをザッピングして、一番いい番組を探そうとすればするほど、テレビがつまらなくなります。

 その点、テレビはこれとこれしか見ない、と決めている人のほうが、テレビ視聴に関して不満を抱かなくなるのです。

 

 面倒なことは、とにかく選択肢を絞りに絞って、定型化してしまうのが一番です。

 定型化してしまえば、もう後はそれをするだけなので、頭を使わずにすみます。

 料理を注文するときも、アラカルトであれこれと考えながら注文しようとするから面倒くさいのであって、新しいお店に入ったら必ず「シェフのおすすめのコースを選ぶ」と決めておけば、何も考える必要はありません。それにまた、おすすめのコースが一番リーズナブルでおいしいことが多いものです(だからこそ「おすすめ」なのですが)。

 「いろいろと選ぶからこそ、楽しいのではないか?」
 「全部が定型化されていたら、人生の楽しみがないではないか?」

 そう思われる人がいるかもしれませんね。もちろん、選んでもいいのですよ。

 ですが、それは自分の大切だと思うところだけでやればいいのです。それ以外の日常のこまごまとしたところでは、定型化して、できるだけ時間と労力をかけないようにするのがコツです。

自分なりのルールをあらかじめ決めておく

 たくさんの選択肢があると、人間はうんざりして、面倒な気持ちになります。

 選択肢を絞り込んでしまえばいいのですが、「どれを選んだらいいか、やっぱり悩んでしまう」ということがあるかもしれません。

 そこで役立つのが、“自分ルール”

 選択肢が多すぎて迷ってしまったら、もうこれを選ぶ、という自分なりのルールをあらかじめ決めておくのです。

 「迷ったら、これ」というものを決めておけば、もう迷うことはありません。自動的にそれを選べばいいのです。

 野球には、「迷ったときにはアウトロー」という言葉があります。

 ピッチャーがバッターに対して何を投げたらいいのかわからなくなってしまったときには、「とりあえずアウトローに放り込んでおけ」という意味です。なぜなら、アウトローのボールは、どんなバッターにとっても、一番打ちにくいからです。これも立派なルールでしょう。

 

 オランダにあるライデン大学のダニエル・ティマーマンズは、いろいろな候補者の中から、ある仕事に最適な人を選び出させるという実験をしたことがありました。

 候補者の数は、3人、6人、9人。それぞれの候補者の比較すべき属性(性格、性別、年齢、キャリア、など)は5個か、12個です。

 その結果、選択肢が6以上、属性が10以上だと、意思決定をするのがものすごく難しくなることがわかりました。私たちは、選択肢が多くなると、どこをどう比較していいのかわからなくなり、迷いに迷ってしまうものなのです。

 

 ところがティマーマンズは、自分なりに「もう、ここだけ調べればいい」というルールを作ってしまえば、決定の難しさを減らせるということも明らかにしました。比較すべきものがいくらあろうが、そういうものを無視するように促すと、だれでも簡単に決めることができたのです。

 買い物に出かけると、似たような商品がたくさん陳列棚に並んでいて、選ぶのが面倒くさいと感じるかもしれません。そんなときにも、「一番安いものを選ぶ」とか、「一番有名なブランドを選ぶ」とか、“自分ルール”をあらかじめ決めておけば、比較的簡単にホイホイと選べて、買い物もラクになります。

 新しい洋服を買いに行くときにも、いろいろな商品に目移りしてしまい、選び出せずに困ってしまうのであれば、あらかじめ「迷ったら色は青」「迷ったらデザインはストライプ」など、自分なりのルールを決めておけば、そんなに時間もかからなくなります。

 自分ルールに、客観性は必要ありません。とりあえず自分で納得できるようなルールであれば、それでまったくOKです。

面倒くさがりの自分がおもしろいほどやる気になる本

<第4回に続く>

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出版社:
明日香出版社
発売日:
ISBN:
9784756921178