意外な「冷たい」の語源! 爪が痛いほど寒いという意味の「爪痛し」から変化した/毎日雑学

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公開日:2021/4/8

「冷たい」の語源が意外すぎる! 爪が痛いほど寒「爪痛し」から変化した?/毎日雑学

 今回は、「冷たい」という言葉の意外すぎる語源について解説します。

雑学クイズ問題

 「冷たい」は昔どのような意味で使われていた?

 A. 底冷えする
 B. 態度が悪い
 C. 痛いぐらいの寒さ
 D. 貧乏である

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「冷たい」の語源が意外すぎる!実は爪が痛いの間違い?

冷たいという言葉の意味

 普段から私たちが使っている「冷たい」という言葉。これは以下の意味を持っています。

・物の温度が低い。「―飲み物」
・冷淡だ。温情がない。「―人」

 温度が低いものや、人間の感情を指す言葉に使われます。

 この言葉、実は昔は違う意味で使われていたのをご存じですか?

 実は面白い語源があるのです。

冷たいの語源は、爪が痛い!?

 冷たいは元々「爪痛し(つめいたし)」という言葉だったそうで、これが「つめたし」となり、更に「つめたい」となりました。

 しかし「爪痛し」という表現はとても古く、『枕草子』で「冷たし」という表現がされていることから、少なくとも平安時代よりも前の言葉となります。

「爪痛し」という表現については、寒さから指先と足先(爪)が痛く感じることから生まれました。

 以上のことから「痛いくらい寒い」ことの形容の意味で使われていましたが、やがて触れたものの温度の低さを表現する単語として変化していきました。

「冷たい」という言葉が誕生して以降は、時代が進むにつれて人の態度や性格に対しても「冷たい」という言葉が使われるようになりました。

「冷たい」の語源が意外すぎる! 爪が痛いほど寒「爪痛し」から変化した?/毎日雑学

つめたいは元々”つべたまし”だった?

 現代では人の態度や性格に対して「冷たい」という表現が使われます。

 実は温度を表す「冷たし」という言葉が誕生して以降、冷たしから派生した形容詞である「つべたまし」という言葉がありました。

「冷たし」が温度が冷たいことを意味するのに対して、「つべたまし」は人の性格や態度が冷たいことを意味する言葉だったのです。

 実際に『源氏物語』では、まなざしが冷たいことに対して「つべたまし」と表現している文章が登場します。

 しかし、いつしか「つべたまし」という言葉は使われなくなり、温度についても人の性格や態度についても「冷たい」という言葉に統合される形となりました。

雑学クイズ問題解答

 雑学クイズ問題の答えは「C. 痛いぐらいの寒さ」でした。

 

まとめ

 冷たいという言葉の語源は古く、平安時代の『枕草子』で使われていた言葉である。

 現代では触れたものの温度が低いことや、人の態度が冷淡であることに使われている。

 しかし、昔は「爪が痛いぐらいの寒さ」、「爪痛し」という表現で使われていた。

 やがて寒さを表す単語ではなく、触れたものの温度が低いという言葉で使われるようになった。

 人の性格や態度に対しては、冷たいから派生した形容詞「つべたまし」が使われることもあった。

※提供している情報には諸説ある場合があります。ご了承ください。

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