勉強前のある行動で記憶効率が25%もアップ⁉ 優秀な人ほど実践している、その行動とは?/絶対忘れない勉強法②

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公開日:2021/4/14

絶対忘れない勉強法』から冒頭部分を全5回連載でお届けします。今回は第2回です。科学的研究から導き出された、知らないと損する門外不出の44の勉強法の中から厳選してご紹介!勉強しても「頭に入らない」「忘れてしまう」「集中できない」「やる気がでない」「すぐ飽きてしまう」…それは、勉強のやり方が間違っているからかもしれません。

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絶対忘れない勉強法
『絶対忘れない勉強法』(堀田秀吾/アスコム)

01 記憶効率が25%アップする勉強前の「10分散歩」

やるべきこと☞ 勉強を始める前に10分歩いてみよう

 

脳機能を最大限に高めるカギは脳血流量が握っている

 勉強法で気になるのは、やはり、日本一の学力を誇る東京大学や、世界屈指のハイレベル校といわれるハーバード大学やケンブリッジ大学の学生たちが、どういう勉強法をしているのか、というところ。

 実は、優秀な人ほど、四六時中机にかじりついて、がむしゃらにテキストを読みあさり、知識を頭にたたき込んでいるというわけではないんです。

 印象的なのは、勉強を始める前や休憩時間などに、軽い運動や散歩をしている人が意外に多い、ということ。私の周りの優秀な研究者や大学教授たちも散歩好きな方が多いです。

 スティーブ・ジョブズの散歩好きは有名ですが、Facebook の創始者マーク・ザッカーバーグも散歩の習慣があるそうです。集中力や記憶力を高め、インスピレーションを豊かにし、インプットもアウトプットも最大化する、そんな効果があるようです。

 では、なぜ散歩にそんな効果があるのでしょうか?

 ポイントとなるのが、脳血流。散歩によって、脳の血流がよくなり、十分に血液が行きわたることで、脳が活性化するのです。

 イリノイ大学のサラスらは、こんな実験をしています。

【実験内容】

 被験者群を2つに分けて、名詞を記憶するテストを実施した。覚える前に、一方のグループは10分歩き、もう一方のグループは10分座って風景写真を見た。名詞を覚えた後、もう10分間、それぞれ同じ行動をしてからテストを実施した。

 結果は、歩いたグループのほうが、座っていたグループよりも25%よい成績になりました。ちなみに、覚えた後の行動を、歩いたグループは風景写真を見るというように逆にしても、結果は変わりませんでした。

 脳は酸素と糖分を燃料として動いています。酸素は、血液に乗って脳に運ばれます。ですから、勉強をする前に歩いて体の血液を巡らせると、脳にどんどん血液が送られてエンジンがかかり、勉強の効率がアップするわけです。

 散歩に限らず、走ったり、泳いだりと、そのほかの運動でも血流量が増える効果は見込めると思いますが、疲れきって勉強をする気を失っては問題なので、体力のない方や運動が苦手な方は散歩から始めるとよいでしょう。

 これは勉強というよりは、ひらめきや発明に類する話かもしれませんが、学者のみならず、私の知人の作家さんや漫画家さんなども、散歩や運動を習慣にされている方が本当に多いです。みなさんも、頭を使うために、体を動かして、脳に血液を送ることを意識してみてください。

まとめ

勉強を始める前に10分間散歩すると、脳にエンジンがかかり、勉強の効率がアップする。

<第3回に続く>

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