勉強場所を机からあの場所へ変えただけで⁉ どんなに難解な内容も、頭にすんなり入ってくる!/絶対忘れない勉強法③

暮らし

公開日:2021/4/15

絶対忘れない勉強法』から冒頭部分を全5回連載でお届けします。今回は第3回です。科学的研究から導き出された、知らないと損する門外不出の44の勉強法の中から厳選してご紹介!勉強しても「頭に入らない」「忘れてしまう」「集中できない」「やる気がでない」「すぐ飽きてしまう」…それは、勉強のやり方が間違っているからかもしれません。

「絶対忘れない勉強法」を最初から読む


絶対忘れない勉強法
『絶対忘れない勉強法』(堀田秀吾/アスコム)

02 インプットは風呂の中でする

やるべきこと☞ 入浴中、湯船の中で暗記する

 

記憶力を強化する脳波の一種、シータ波

 机に座って単語を覚えるより、お風呂に入って覚えるほうが頭に入って覚えられるな、と感じることはありませんか? その理由が、お風呂に入ると気分転換になるし、集中力も上がるからだと思っていませんか?

 実はこれには、脳波の一種、シータ波が影響しているんです。カリフォルニア工科大学のルティスハウザーらによる研究をご紹介しましょう。

【実験内容】

 8人の被験者に100枚の写真を1枚1秒間見せ、15~30分後にさらに100枚を見せた。そのうち半分は新しい写真に変わっており、すでに見た写真はどれか、その答えにどれくらい自信があるかを尋ねた。

 この質問をしたときの被験者の脳波を計測したところ、シータ波が出ているときに、海馬などの部位が最も活性化していることがわかりました。

 また、東京大学の戸塚らは、海馬にシータ波が伝わると、ニューロンへの分化が促進されることを実験から突き止めています。

 神経幹細胞という細胞が、脳を構成する神経細胞・ニューロンへ分化することを「ニューロン新生」といいます。1906年にノーベル賞を受賞したラモニ・カハールがニューロンを発見して以降、ニューロン新生は幼い時期にしか起こらないと考えられていましたが、大人になってからもニューロンを増やせることがわかったのです。

 戸塚らの研究以前から、さまざまな研究によって「勉強するほど頭がよくなる」と考えられていました。つまり、科学的にも「勉強するほど頭がよくなる」ことは証明されていたのですが、ここで紹介した2つの研究によって、そこにはシータ波の働きがあることを解き明かしたのです。

 シータ波は勉強などの作業に集中しているときに発生します。

 そして、そんなシータ波は、ソファに座っているときや入浴中などリラックスしているときにも発生し、増えることがわかっています。お風呂の中のほうが頭に入ってくるなあ、と感じるのは、そういう理由なんですね。入浴中はもちろんですが、お気に入りのソファに深くこしかけて、ゆったりとした気持ちで暗記するのもおすすめです。

 お風呂の中でいろんな教材をそろえてバッチリ勉強するのは大変かもしれませんが、湯船につかりながら資料や暗記帳を見るのは、効果があるといえるでしょう。最近では、入浴中の読書をサポートする便利なアイテムや水に濡れても大丈夫な紙などもあるようです。ぜひチェックしてみてはいかがでしょうか。

まとめ

なかなか覚えられない内容のときは、勉強場所を机からお風呂に変えると、頭にスラスラ入ってくる。

<第4回に続く>

あわせて読みたい