宝物／富田美憂の「私が私を見つけるまで」⑮

先日発表させていただいた通り、アーティストとしてのアルバムのリリースが決まりました。

アーティスト活動をしていく中での、目標のひとつ。

「ファーストアルバム」というものは、とても大切なものだと思っていて。
もちろん全てのCDが特別ですが、私の人生の中で「ファーストアルバムは」一生に一度なわけです。

憧れていた時間が長かったぶん、こだわりたいことやかけたい時間も山ほどありました。

どうしたら聞き手側の方が喜んでくれるだろうか、驚いてくれるだろうか。
そして、どうしたら自分も一番楽しめるだろうか。

「富田さん、アルバムまだですか」

みなさんから、この言葉を沢山見てきました。聞いてきました。

どうしたって私たちの仕事は、皆さんに届くまでに時間がかかるものだから、
その度に「今作ってるよ、ごめんね、もう少し待ってね」と心の中で言ってきました。
焦って、つらくなることもありました。

それだけ期待して、楽しみにしてくれていたのは、私にも伝わっています。

ありがとう。

私は芝居も歌の活動も「流れ作業」にはしたくありません。
「質」で勝負していきたい。

じゃないと、歌が可哀想じゃないですか。

以前語ったように、私は「期待」されることが苦手です。
でも
今回ばかりは

胸を張って「期待しててください」と言えるような、文字通り”宝物”のような曲たちに、アルバムになっています。

大人っぽい私も、可愛らしい私も、スタイリッシュな私も、
皆さんの耳で、全身で感じてもらいたいです。

だから今回は敢えて「期待」という言葉を使いました。

待っていてくれてありがとう。

お待たせ。