長男の夜泣きが3日で改善した経験を持つ、“夜泣きドクター”が最初に伝えたいこと。夜泣き改善には正しい順番がある/子育てで眠れないあなたに⑧

出産・子育て

公開日:2021/4/27

子育てで眠れないあなたに』から厳選して全11回連載でお届けします。今回は第8回です。「ママは眠れなくて当たり前」…それって本当に「当たり前」ですか? 最も睡眠がおろそかにされている人、それは母親ではないでしょうか。「助けて!」と叫んでいいんです。ママと赤ちゃんを救う睡眠サバイバル術を大公開!

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子育てで眠れないあなたに 夜泣きドクターと睡眠専門ドクターが教える細切れ睡眠対策
『子育てで眠れないあなたに 夜泣きドクターと睡眠専門ドクターが教える細切れ睡眠対策』(森田麻里子、伊田瞳:著、さざなみ:イラスト/KADOKAWA)

夜泣きドクターの仕事とは もりたま先生

 長男を出産して直面した夜泣きの悩み。出産後、睡眠不足でフラフラだった私の生活を変えてくれたのは、この時はじめて学び始めた、子どもの睡眠に関する知識でした。

 単なる経験則だけではなく、ちゃんと科学的に研究された夜泣き改善の方法がある! この知識を、日本中のママ・パパに伝えることができたら、睡眠不足のイライラから救われて、幸せな子育てをする家庭がもっともっと増えるはず。

 そう考えて、2018年に小児スリープコンサルタントとして、夜泣きのカウンセリングサービス『ぐっすりBaby』を始めたのです。

 メッセージ・通話アプリを利用して、各ご家庭の「ねんねトレーニング」終了まで、数カ月単位で寄り添って関わらせていただいたり、また最近では講座もオンラインビデオ通話で開催したりしながら、個別に睡眠のご相談を受けつけてきました。

 この仕事を始めてからおよそ3年経ちますが、アドバイスをさせていただいたママ・パパは数百名にのぼります。

「ねんトレを実践して、すぐに夜泣きが改善しました! ねんねの相談ができる場所があって本当に良かったです」

「寝ることが得意ではなかった娘が、就寝時『ねんねだよ』と伝えるだけで眠れるようになりました。先生がくださったたくさんのアドバイスをもとに、娘の成長に合わせて工夫しながら、育児を続けていこうと思います。先生にお願いして良かったです」

「寝かしつけストレス解消のために始めたねんトレで、娘の睡眠時間増加、日中に泣くことも減って親子のスキンシップが増えるなど、良い効果をたくさん運んできてくれました。娘がハッピーだとママもパパもハッピー、すると娘もまたハッピー! 良い循環になり、家族みんなが笑顔で過ごす時間が増えました。先生、本当にありがとうございました」

 そんな嬉しいお声をいただくのが、一番の励みです。

 そして、これまでの私の知識と経験から、この本を読んでくださっている皆さんに最初に伝えたいのは、夜泣き改善には正しい順番があるということです。

 ねんねトレーニングというと、いきなり夜間断乳したり、寝かしつけの方法を変えようとしたりする方もいらっしゃるのですが、実はそれはNG。

 まずは、生活リズムや寝室の環境を整えることが大切です。

 これらの工夫は、正直に言ってかなり地味で地道です。でも、赤ちゃんに合った生活リズムを整え、眠りやすく安全な寝室環境を用意してあげるだけで、お悩みが解決してしまうこともたくさんあるんですよ。

 もちろん、寝かしつけの方法が影響して夜泣きが起こっている場合は、寝かしつけの方法を変えることが効果を発揮します。ただ、その場合でも、生活リズムや寝室環境を整えた上で「ねんねトレーニング」を行なう、この順番を逆にしてはいけません。

 なぜなら、覚悟を決めてねんねトレーニングを頑張っても、生活リズムや寝室環境が整っていなければ、夜泣きがなかなか改善しない可能性があるからです。せっかくの努力が水の泡では、もったいないですよね。

 次の連載からは、睡眠のお悩み改善に向けて、具体的な方法をご紹介していきたいと思います。

<第9回に続く>

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