ペロペロ舐めて甘えてる…わけじゃない! 毒をつくって攻撃するスローロリス/カワイイけど実はアブナイヤツなんです。⑥

スポーツ・科学

公開日:2021/5/4

カワイイけど実はアブナイヤツなんです。』から厳選して全8回連載でお届けします。今回は第6回です。Youtubeでますます人気の「へんないきものチャンネル」書籍化第2弾! カワイイ生き物たちも、生きるために一生懸命。時に驚くほどの凶暴さやしたたかさ、あざとさを発揮するんです。そんな生き物たちの素顔に迫ります!

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カワイイけど実はアブナイヤツなんです。
『カワイイけど実はアブナイヤツなんです。』(ろう:著、實吉達郎:監修、川崎悟司、バニえもん:イラスト、いなばのみね:まんが/KADOKAWA)

ナメると痛い目見るぜ…

甘えてるんじゃなかったの!?

スローロリス

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カワイイけど実はアブナイヤツなんです。

プロフィール
名前 スローロリス
学名 Nycticebus(属名)
分類 ほ乳類
生息地 バングラデシュ、ベトナム
大きさ 体長20~30cm

あっ、お目々がくりくりで可愛いおサルさんだけど、名前はスローロリスっていうんだね! 名前の通り動きもスローで癒やされるし、僕の体によじ登ってきて体をペロペロ舐めてくれているし、もしかして仲間と思って毛づくろいしているつもりなのかな~。…えっ? スローロリスは肘の内側から毒液を出して口の中の唾液と混ぜ合わせて敵に攻撃するって…ひいいいっ! こんな可愛い仕草をしているのに実は毒をなすりつけていたなんて予想外すぎるでしょ!

カワイイけど実はアブナイヤツなんです。

霊長類ロリス科に分類されるスローロリスは、ナマケモノのように樹上でスローな生活を送る動物です。肘の内側から出る分泌液を舐めて唾液と混ぜ合わせることで毒を生成し、敵に噛みつきます。攻撃するためだけでなく、グルーミングして全身に塗り拡げることで身を守ることもある、ほ乳類の中でも珍しい毒を使いこなす動物です。

<第7回に続く>

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