使えるお金を増やす3つのルールと節約方法。これを知れば一生モノの基礎知識が身に付く!/〇×でわかるお金の正解④

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公開日:2021/5/21

〇×でわかるお金の正解』から厳選して全5回連載でお届けします。今回は第4回です。今さら聞けないお金のこと。持ち家それとも賃貸? 老後資金はどう貯める? そんな疑問を〇×式でみるみる解決! 節約→貯金→資産運用のゴールデンルールでお金を増やそう。累計300万部突破の凄腕家計再生コンサルタントによる、新時代を生き抜くマネー入門。

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こんな時代でもラクラク貯金ができる! 〇×でわかるお金の正解
『こんな時代でもラクラク貯金ができる! 〇×でわかるお金の正解』(横山光昭/KADOKAWA)

お金の基礎知識①
使えるお金を増やす3つの方法

 現在の家計状況や将来、そして老後にお金がどれくらい必要なのかが少しずつ把握できたのではないでしょうか?

 ここからは、家計を管理する上で必要な、一生モノの基礎知識をお伝えします。この考え方を理解し、実践できれば、大変な状況に陥っても、必ず復活できるようになります。

 使えるお金を増やしたいなら、次の3つの方法があります。

①収入を増やす
②支出をコントロールして減らす
③お金に働いてもらって増やす

①収入を増やす(働く)

 今の仕事をがんばってお給料が上がる働き方をしたり、副業や共働きをしたり、という方法です。当然ですが、会社の業績が悪化するなどして収入が下がると、厳しい状況に陥ります。最近では、コロナの影響で収入の確保や収入が減ったときの貯蓄の重要性が改めて高まっています。そんな厳しい状況に陥ってしまったら、次のような選択を考えてみてください。

[収入を増やす方法]
・本業以外で副収入を得る方法はないか探す
・専業主婦・主夫の方はまずはパートタイムで働いてみる
・収入アップが見込める転職を検討する……など

②支出を減らす(節約)

 出ていくお金を減らして手元に残るお金を増やすーこれは家計の改善で可能です。支出は「固定費」「変動費」に分けられます。詳しくは、32ページで解説しますが、普段は節約効果の大きな「固定費」のカットをおすすめしています。ですが、コロナ禍においては「変動費」が増える傾向にあるため、支出をコントロールして減らすことを心がけましょう。ムダな支出を節約すればするほど効果が大きくなります。

③お金に働いてもらって増やす(貯金・投資)

 節約して家計が改善されると、お金が貯められるようになるでしょう。貯金は家計を支える要です。新型コロナウイルスの影響で家計にダメージが大きい今、貯金の存在はより重要となっています。また、貯金を運用することでさらに増やすのが投資です。ただし必ず増えるという確証はなく、元本割れするリスクもゼロではありません。ハイリターンを目指すと必然的にハイリスクとなることは覚えておきましょう。

 ①〜③のいずれの方法も長所と短所があるため、この3つの合わせ技を使っていけるようアドバイスをお伝えします。

 その基本となるのが、②の支出を減らす「節約」です。この②ができていないと、①と③が実現できてもお金が増えるどころか、ざるで水をすくい上げるように減ってしまいますからね。

お金の基礎知識②
お金のものさし「消費・浪費・投資」

 節約するには、お金の使い方がカギとなります。買いたいものを好きなだけ買っていたら、当然ながらお金は消えていく一方ですよね。

 そこで便利なのが、「ショウ(消費)・ロウ(浪費)・トウ(投資)」の考え方です。これは「お金の使い方のものさし」と言っていいかもしれません。お金を支払う際は、下記の「消費・浪費・投資」のどれに当たるのかを意識してみてください。

①消費
 生活するのに必要なものの購入や使用料。支払い全般のこと。(例:家賃・食費・通信費・水道光熱費・交通費など)

②浪費
 ただ、今を楽しむための無意味な使い方。いわゆるムダづかい。(例:過度な嗜好品〔たばこ、コーヒー、酒〕、ATMの時間外手数料など)

③投資
 生活に不可欠ではないが、将来につながる生産性の高い使い方。(例:仕事に活用できる習い事・書籍代、貯蓄や資産運用など)

 なお、「投資」は金融商品への投資だけでなく、自分にリターンのあるお金の使い方も含みます。例えば、本を買うとか、英語を学ぶというような自己投資です。「貯金」も投資に入ります。

 半年前に買ったけれど、読んでいない本は「浪費」にあたりますし、読んでみて役に立てば「投資」です。他にも健康のためにスポーツジムに通い始めたが、忙しくて行けないときは「浪費」、行けるときは「投資」ですね。毎日の食費も、使い切れば「消費」ですし、使い切れなければ「浪費」です。

 もちろん、すべてをきっちり分けることはできません。でも、この3つのものさしを頭に入れておくと、お金を使うたびに「これは消費?浪費かな?」と自問自答できるようになります。

 実は、お金が貯められる方々は、この消費・浪費・投資の割合が共通しているのです。それが下記のような割合で、私は家計の理想割合」と呼んでいます。

〇×でわかるお金の正解

<第5回に続く>

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