担任がゆかな先生だったらよかったのに/今月の1冊『カレーライス 教室で出会った重松清』

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更新日:2022/1/18

担任がゆかな先生だったらよかったのに

 人気声優・ゆかなが、先生役に扮し、視聴者に時に親身に、時に厳しく、様々なことを教えてくれるネット配信番組「担任がゆかな先生だったらよかったのに」。同番組の内容の一部をお届けします!

 番組内のコーナー「今月の読書タイム」では、毎月ゆかな先生が実際に読んだ1冊を紹介。今回は直木賞作家・重松清さん『カレーライス 教室で出会った重松清』(新潮社)の感想を語ってくれました。

 ゆかな先生が一言感想としてスケッチブックに書いたのは「日常のファンタジー」。一見すると矛盾する言葉のようにも思いますが、この本を読んでゆかな先生はどのように感じたのでしょうか?

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 このお話は小学校6年生の教科書用に書き下ろされたということなので、もしかしたら国語の授業で読んだって方も多いのではないでしょうか?

 「カレーライス」は短編なので、それこそ1分くらい、ゆっくり読んだとしても10分ほどで読めちゃうんですが、「1分では絶対に書けないのに1分で読め」ちゃうし、「1分では味わえない感情を1分で得られ」ちゃう。これを読んで物語の力ってあらためてすごいなと感じました。

 こういった”日常にある”もしくは”ありそう”な幸せに対して、私も憧れを感じたことがあって、こういうことを気づかせてくれることこそがフィクションの役割なんじゃないかなと。

 たくさんの人が味わえている幸せであったり、味わってみたい幸せだったりがこのお話の中には入っているので、もしはじめて読んだ後に「これあるある」「こんなこと何でもないじゃん」って思った人がいたとしたら、その人はすでに幸せを手にされてる方なんじゃないかって思います。一方で、こういった幸せを欲した、もしくは欲している人にとっては、簡単に手に入りそうでいて実際はとても遠くてつかみ切れないものかなとも思います。

 だからあえて「日常のファンタジー」と表現させていただいたんですが、ごくありふれた(とされている)日常風景を描きながらも、どこかで”こうだったらいいな”って思うような幸せの形が描かれているお話だなと思いました。読んだ後、私のように「自分は手にしてないけれどもこういう世界があるのか」とか「こういうのいいなぁ」って改めて感じる方もいるんじゃないかな。

 ほんとうにサクサク読めるので、授業の合間でもお仕事の合間でも、ぜひ読んでみてください!

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「日常のファンタジー」という言葉の裏にはこんな思いがあったんですね。ゆかな先生の心を打った『カレーライス 教室で出会った重松清』に興味を持った方はぜひチェックしてみてください♪

ゆかな プロフィール
声優、ナレーター。アニメ「ONE PIECE」しらほし役、「たまごっち!」ひめスペっち役、「ふたりはプリキュア」雪城ほのか役、ゲーム「テイルズオブジアビス」ティア・グランツ役、「新鬼武者」柳生十兵衛茜役など、人気作品の主要キャストを数多く担う。フジテレビ 「メディア見たもん勝ち!ゼルマ」、TBS「S☆1・スパサカ」、テレビ朝日「テスト・ザ・ネイション」など、ナレーションも数多く担当。

【関連情報】
★担任がゆかな先生だったらよかったのに
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声優、ナレーター。アニメ「ONE PIECE」しらほし役、「たまごっち!」ひめスペっち役、「ふたりはプリキュア」雪城ほのか役、ゲーム「テイルズオブジアビス」ティア・グランツ役、「新鬼武者」柳生十兵衛茜役など、人気作品の主要キャストを数多く担う。フジテレビ 「メディア見たもん勝ち!ゼルマ」、TBS「S☆1・スパサカ」、テレビ朝日「テスト・ザ・ネイション」など、ナレーションも数多く担当。
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