課長の指示なのに部長に怒られた! 板挟みになった時、どちらに対しても配慮のある対応をするには…/ビジネストラブル脱出フレーズ80

ビジネス

公開日:2021/7/9

 理不尽なクレーム、責任の押し付け、会社と顧客の板挟み……ビジネスの現場は理不尽とトラブルに満ちあふれています。こんな時どう切り返せば…と悩んだことはありませんか?

 人材育成の講師として活躍する著者の三上ナナエさんが、そんな状況を切り抜けるために覚えておきたい「モノの言い方」を、シーン別に教えます。“禍転じて福となす”ための、 明日から使えるキラーフレーズ満載です!

課長の指示で行った仕事について、部長から怒られてしまった……。そんな板挟みの状況で、どう部長に伝えればいいのでしょうか。

※本稿は三上ナナエ著の書籍『ビジネストラブル脱出フレーズ80』から一部抜粋・編集しました

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ビジネストラブル脱出フレーズ80 絶体絶命なその状況、こんな言い方で打開できます!
『ビジネストラブル脱出フレーズ80 絶体絶命なその状況、こんな言い方で打開できます!』(三上ナナエ/学研プラス)

上司 板挟み

マジかよ…。課長に言われた通りにしたのに、部長に注意されたよ。

 上長である課長の判断で行った仕事について、私が部長に咎められた。確かにそのプロジェクトチームには私もいたが、もちろん意思決定をする立場などにはなく…。

 課長は助け船を出してくれる様子もない。部長には何と伝えるのがよい?

ビジネストラブル脱出フレーズ80

このフレーズ!09「大変申し訳ございません、チームとしての判断でした。早々に課長と相談して修正します」

 ここでのポイントは、「課長の判断です」と伝えてしまうより、「チームとしての判断で」と課長の立場に配慮した言葉を選ぶことです。私が板挟みにあった時、ある人に「その上司のお2人、最終的には会社をよくしたいとか、お客様のためにという気持ちで、根っこはきっと同じなのかもしれないね」と言われて、ハッとしたことがありました。役職によって管理する部分が違うので、どちらに付くとか人を選ぶのではなく、その時その時で現場の声もしっかりと発信する、双方向のコミュニケーションを取ることが大事だと気付かされました。

 課長に対しては「部長にお話ししたところ、この部分は大丈夫のようです。あとはこの部分について、部長は〇〇とお考えとのことでしたので再考する予定です」と課長の考えた部分を少しでも立てながら、今後どうするか報告しましょう。部下として、こんなにも気を使わないといけないのかという気持ちにもなるでしょうが、課長としても部下が配慮して伝えてくれているのはなんとなく伝わるので、ありがたいと思うはずです。

<第5回に続く>

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