いい距離感を保つ大人の気配りとは?/1日1語、今日のあなたを元気にする ことばのサプリ①

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公開日:2021/7/8

 がんばるあなたに贈る「珠玉のメッセージ」120! 言葉とは「人そのもの」――。素敵な人の言葉は、やはり「素敵」に輝いていて、芯の強い人の言葉は、やはり凛とした「強さ」があるのです。泣きたい日、ちょっと疲れた日、もっとがんばりたい日……ページをめくってみてください。あなたに必要な言葉が必ず見つかります。本書のチャプター4「人間関係をスムーズに」から全7回にわたって“ことばのサプリ”をお届けします。


1日1語、今日のあなたを元気にする ことばのサプリ
『1日1語、今日のあなたを元気にする ことばのサプリ』(上野陽子/三笠書房)

いい距離感を保つ大人の気配りとは?

賢い女性は、男性に何か言うときは、
1粒の甘味を加えるの。
そして、男性に言われたことから、
1粒の辛みを抜くのよ。

(ヘレン・ローランド)

ジャーナリスト(1875年-1950年)
ニューヨークの新聞社でジャーナリストとして活躍し、鋭い切り口やウィットに富んだコラムが人気になり、男女関係に関する書籍も出版されている。

 さして悪意もない、ちょっとしたひとことが、相手にとっては心をえぐられるような厳しい言葉になることがあります。

 どんなときでも何かを伝える前に大切にしたいのは、できるだけ言葉に丸みを帯びさせて、優しさで包んでみること。

 たとえば1 粒の砂糖は、甘味、コク、深み、まろやかさなど、さまざまな役割を果たして、料理の味に丸みを帯びさせてくれます。ココアに砂糖をまぜておくと、ココアの間に入り込んだ砂糖が水分を引きつけて、かたまるのを防ぐんだそうです。

 ほんの1 粒の甘味が、人間関係のわだかまりだって防いでまろやかにしてくれるものです。

 言葉選びとその配合は、人間関係の要――。

 うっかり言葉が濃すぎたら、やさしい形容詞を添えて「いつもありがとう」など、フォローのひとことを加えてみる。すると相手もほっとできるもの。

 キツいひとことを受けたときは、考えすぎたり、反応しないこと。自分で言葉を翻訳して、辛みを抜く方向に解釈するほうがお互いのため。

 これだけでも、人間関係は驚くほどにうまく回りそうです。

ひとことサプリ
進言の矢を放つとき、甘いはちみつで刃先をコーティング。
毒矢は、サッとかわして毒をぬぐう。
人間関係にプラスになる、尖った言葉の引き算です。

<第2回に続く>

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