うつうつにならないための大事な4つのポイントとは――?/無意識のため息が驚くほど消えて うつうつしなくなる

暮らし

公開日:2021/8/12

最近ごはんがおいしくない、ふとした瞬間に不安になる…。コロナによる自粛生活で、沈んだ気持ちになっていませんか? それは“うつうつした気持ち”が原因かもしれません。

うつ病まではいかないが、以前より“うつうつとしがちな方”に向けて、心療内科医・産業医でもある石川陽平先生が、患者や自身にも応用している「毎日を少し楽にする実践テクニック」をご紹介します。

※本作品は石川陽平著の『無意識のため息が驚くほど消えて うつうつしなくなる』から一部抜粋・編集しました

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無意識のため息が驚くほど消えて うつうつしなくなる
『無意識のため息が驚くほど消えて うつうつしなくなる』(石川陽平/KADOKAWA)

「健康」とはどんな状態か、改めて考えてみよう

 この回までは、以下の2点を整理してきました。

・コロナの流行や新しい生活様式によって、私達の「水槽の水が替わった」こと
・その水の正体は、生活面でも仕事面でも大きな変化をもたらすものだったこと

 この大きな変化に、私達はまだ適応しきれていないことが多い状態です。

 その結果、ふとした瞬間にうつうつした気持ちを感じる場面が出てきているのではないでしょうか。

 この回以降では、今後私達がどのようにして、その〝うつうつ〞から抜け出せるかをお伝えしたいと思います。そのために、この章の最後では、「〝うつうつ〞ではない健康な状態とは、どのような状態なのか?」というゴールについて考えましょう。

 

WHOの健康の定義とWell-being

 WHO(世界保健機関)では、「健康」の定義を次のように定めています。

「健康とは、病気でないとか、弱っていないということではなく、肉体的にも、精神的にも、そして社会的にも、全てが満たされた状態にあること」[※WHO.WHO憲章.1947.]

 日本では、今でも「健康」=「病気でない」だったり「メタボではない」、というイメージが持たれやすいのですが、WHOでは1947年からこのような定義付けがされていました。

 先程の定義の中で「全てが満たされた状態」という部分がありましたが、この英語原文である、Well-being という言葉が、先程のWHOの定義する「健康」に近い概念として最近よく使われるようになりました。この本では、単に病気でないとかメタボではないという健康の一般的なイメージと区別するために、目指すべき健康の姿をWell-being(=イキイキ)と表現していきます。

 ちなみに、このWell-being(=イキイキ)という概念は発展していき、以下のような構成要素が重要と考えられるようになりました。

・ポジティブな感情を十分に持っていること(幸福感、充実感)
・ネガティブな感情や気分がないこと(落ち込み、イライラ、うつうつ)
・人生への満足感があること
・前向きになれていること

 先程の、「病気でない」とか「メタボではない」という健康イメージとは結構、違いますよね?

うつうつにならないための、4つのポイント

 さて、ここで質問です。

 あなたは、この「Well-being(=イキイキ)」な状態を満たしているでしょうか?

 ここで、「私はWell-being(=イキイキ)です!」と胸を張って答えられた方、もうこの本はそっと横にしまっていただいて大丈夫です(笑)。多くの方は、なかなか全てOKとは言えなかったのではないでしょうか。

 そんな状態を少しでも解消するためのポイントを、この本では4つに整理してご紹介したいと思います。

【うつうつにならないための4つのポイント】
1.感情
2.思考
3.体
4.好き(推し)

無意識のため息が驚くほど消えて うつうつしなくなる

 普段、私達は自分の体や心がどう動いているのかをあまり意識していません。ついつい、やらなければならないことをこなして一日が終わってしまっていないでしょうか?

 実際の書籍の中では、自分の中で起こっている感情・思考・体・好きなことを一つひとつ見つめ直していくことで、うつうつな日常を少し前向きにし、イキイキさせる方法をお伝えしています

<第7回に続く>

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