まずは読む人をイメージ! ターゲットごとの文章の書き分け方とは?/伝わる文章術見るだけノート③

ビジネス

公開日:2021/9/2

監修・山口拓朗、イラスト・本村誠の書籍『伝わる文章術見るだけノート』から厳選して全4回連載でお届けします。今回は第3回です。せっかく頑張って文章を書いても、読んだ人に「で、何がいいたいの? 」なんて言われた経験ありませんか? デジタル化が進んだ令和でも、日常生活や仕事において文章を書く機会は多いです。「伝えたいことをうまく文章にできない」「何を書けばいいのかわからない」そんな悩みを持つ方のための“伝わる文章の書き方”を、見るだけシリーズのイラストでわかりやすく解説します。「伝わらない文章」が「伝わる文章」へと変化するお役立ちの1冊です。

『伝わる文章術見るだけノート』を最初から読む


「うまい文章」の共通ルールがゼロから身につく 伝わる文章術見るだけノート
『「うまい文章」の共通ルールがゼロから身につく 伝わる文章術見るだけノート』(山口拓朗/宝島社)

KEY WORD→一文一義

文章は短く、簡潔に③
一文一義

「一文一義」を意識して書くと、文章はおのずと短く、簡潔になります。

簡潔な文章を書くための方法の一つが一文一義(ワンセンテンス・ワンメッセージ)です。一つの文の中に一つの事柄だけを書くことで、文章は自然と短くなり、一読で理解できる文になります。この一文一義ができていないと、以下の例文のように一文が短くても、わかりにくい文章になってしまいます。

一文に複数の情報を盛り込まない

伝わる文章術見るだけノート

同様に、一つの段落にあまり多くのメッセージを盛り込むと文章が読み取りにくくなります。各段落にはそれぞれ中心となる話題があります。一つの段落に複数の話題があると、読み手は混乱します。一方、話題が変わるごとに段落を変えると、読み手は頭の中で情報を整理しやすくなり、文章は格段に読みやすくなります。

話題が変わるごとに段落を分ける

伝わる文章術見るだけノート

KEY WORD→読む人(ターゲット)

誰が読むのかを意識する

文章を書く前に「誰が読むのか」を具体的にイメージすると、何を書くべきかが見えてきます。

読み手に伝わる文章を書くためには、読む人(ターゲット)が誰なのかを明確にする必要があります。例えば、小学生に対して書く場合は、あまり難しい漢字や専門用語は避けるべきです。しかし、大人向けに書く場合は、平仮名ばかりの文章はかえって読みにくくなります。つまり、相手の立場に立った文章を書くことが、伝わりやすい文章の基本なのです。

“誰が読むのか”を最初に考える

伝わる文章術見るだけノート

マーケティング手法の一つに「ペルソナの設定」があります。単にターゲットを設定するだけでなく、特定の人物像に焦点を当てて、具体的なユーザー像をイメージするという方法です。文章術でも、この考え方は有効です。例えば、想定する読み手が「20代男性」であれば、自分の身近で該当する人物を思い出してみましょう。すると、「あの人にはこの言葉が伝わりそう」「こんな言い方をすれば興味を持ってくれそう」といった具体的なイメージがわきます。

「ターゲット」と「ペルソナ」の違い

伝わる文章術見るだけノート

<第4回に続く>

あわせて読みたい