ハプニングとリアクション満載の充電旅が、リアルガチでマンガ化!『出川哲朗の充電させてもらえませんか?』/マンガPOP横丁(95)

マンガ

公開日:2022/1/28

出川哲朗の充電させてもらえませんか?
『出川哲朗の充電させてもらえませんか?』(小泉作十/小学館)

 もしこの世にタイムマシンが存在し、1990年代後半へタイムスリップして今回の主役であるタレントさんにこの本を見せたらどんな“リアクション”をするのだろうか――。あの当時の彼は、夜の繁華街でロケをすればコワ~いお兄ちゃんたちに囲まれて追いかけられたり、不名誉なイメージがあったりしたので、きっとドッキリ以外の何物でもないと感じることだろう。時は流れ、今やどこかの街に現れれば、住民の方々に温かく迎えられるという、昔のイメージを覆し、みんなが好きなタレントの上位へと登りつめた彼の名は出川哲朗さん。そんな出川さんにとってゴールデン帯では自身初の冠旅バラエティ番組『出川哲朗の充電させてもらえませんか?』が、なんとギャグマンガとなったのだ!


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マンガ版「充電旅」の内容とは?

 旅人・出川さんによる甘噛みのタイトルコールで始まる『出川哲朗の充電させてもらえませんか?』。この番組は、毎回リーダーの出川さんと同行するディレクターがそれぞれ電動バイクに乗り、日本の観光地や名所を目指す大人気旅番組。道中の絶景に感動したり、地元の人から声援を受けたり、子どもたちと触れ合ったりという楽しいひと時がある一方で、必ず起こるのが、電動バイクのバッテリーの残量がゼロとなり止まってしまうという、この旅ならではのハプニングだ。そこでバッテリーの充電をしてくれるところを探し、OKをもらったお宅やお店や施設で満タンになるまでの2時間を過ごす。そこで待ち受けるのは、笑いあり、ドタバタあり、ポロリマークありのおもしろ展開! このマンガでは架空の土地を旅するオリジナルのエピソードながら、常に甘噛みする出川さん、忠実に描かれる充電シーンやポイントで差し込まれる番組キャラクターの一枚絵など、実際の番組の演出が完全再現されていて、文句なくマンガ版「充電旅」といえる。さらに、掲載誌の『別冊コロコロコミックSpecial』(小学館)らしいギャグがたくさん。もちろん、下ネタ、裏切りません!

なんといっても出川さんらしさがみどころ!

 これはあくまでも私の推測で、名目上では番組を再現した本だが、これは完全に「出川本」である。出川さんの特徴の、ここぞという時に連発する甘噛みや天然発言、そして体を張ったお約束のリアクション芸が描かれ、実に出川愛が溢れた1冊となっている。もしかしたらコロコロにとって逸材の芸能人かもしれない。そういう視点からでも十分に楽しめる作品だ。もし叶うことなら、ぜひ『ヤバいよ!ヤバいよ!デガワくん』的なタイトルのギャグマンガが誕生することを希望する。刊行された際は、絶対に紹介します! リアルガチで!

マンガPOP横丁

文・手書きPOP=はりまりょう

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