よみがえる学生時代の記憶。恋や友情が新しい自分に出会わせてくれる『青春ヘビーローテーション』/斉藤朱夏のしゅか漫画③

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公開日:2022/3/19

斉藤朱夏_1

ついこのあいだ、部屋の掃除をしていたら卒業アルバムを見つけた。
1ページ1ページに「青春」という宝物が詰め込まれていた。
ふと、みんな元気にしているかな、あの時あんなことあったな、と思い出に浸っていた。
けど、記憶に残っている部分は断片的なもので
大人になるにつれ学生時代の記憶がどんどん薄れてしまう。

あの時の青春を少し思い出したくて、
『青春ヘビーローテーション』を手に取りました。

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高校生になるには、まず「受験」が待ち構えている。
受験って嫌ですよね、やけに緊張するし。
それを突破することができたら憧れの高校生。

高校生になった途端、なんだか大人になった気がする。
それはきっと中学生よりも少し自由があり、高校生って大人に見えたんですよね。
放課後制服のまま遊びに出かけたり、プリクラ撮ったり、より楽しいのが高校生活。

そんな理想が詰まった『青春ヘビーローテーション』、
恋を中心に青春の物語が進んでいく。

たくさん少女漫画を読んできた私ですが、
特にこの作品は私が理想としていた高校生活が描かれていました。
こんな高校生活だったら絶対に楽しかったことは間違いない。

少女漫画では必ず登場する王子様級のイケメン、
それが「榛名くん」。
また出会ってしまった!と心の中で叫んでしまいました。
推しがこうして増えていくんですね。

作中には色んな恋模様が描かれています。
「恋」に「友情」。
個人的にこの2つは青春に絶対に外せないものだと勝手に思っています。
「恋」について考える時があるのですが、色んな恋の仕方がある気がして、それにはどれも運命を感じる。

人と人が同じ想いになるって奇跡的なことだと私は思うんです。

作中でこんな言葉を見つけて心を奪われました。

「その人と出逢うことできのうまでの自分とはちがう自分にもなれちゃう」

この言葉に少し、ハッとさせられました。

人と出逢うことで何かを吸収してまた新しい自分と出会ったりする。
きっと恋もそうなんだ、可愛いって思われたい、カッコイイって思われたい。
好きな人を思うだけで、ちがう自分になれる。

物語を読み進めるにつれて私の中で、忘れていた学生時代をだんだん思い出してきた。
もちろん憧れは憧れ、現実は少しだけちがうかもしれないけど
自分にはない青春を教えてくれる。

これから高校生になる君、青春を思い出したい君にぴったりな一冊。
憧れとときめきを教えてくれる。それが『青春ヘビーローテーション』。

第4回に続く

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斉藤朱夏(さいとう・しゅか) 埼玉県出身。声優、アーティスト。2015年『ラブライブ! サンシャイン!!』の「渡辺 曜」役で本格声優デビュー。同作品のスクールアイドルグループAqoursとしても活動。2018年11月に開催されたAqoursの東京ドーム公演(2days)では、国内外ライブビューイング含め、15万人の動員を記録。「第69回 NHK紅白歌合戦」への出場も果たす。2019年にミニアルバム『くつひも』でアーティストデビュー。2020年にミニアルバム『SUNFLOWER』、2021年8月に1stアルバム『パッチワーク』をリリース。