多くの女性が抱える悩み、PMSや更年期障害。天気の影響で症状が増幅されることも/「天気が悪いと調子が悪い」を自分で治す本

健康・美容

公開日:2022/4/29

 天気が悪い日に起こる頭痛やだるさなどの不調、いわゆる「気象病」に悩まされている方は多いのではないでしょうか。

 今回ご紹介する書籍は、これまでに1万人以上を診察してきた天気痛ドクター佐藤純氏が、天気が悪いときの不調の原因や、症状を緩和する方法を優しく丁寧に解説。異常気象により不安定な天候が多い現代。『「天気が悪いと調子が悪い」を自分で治す本』で、気象病との上手な付き合い方を学んでみませんか。

 腰痛、肌荒れ、むくみや倦怠感などの症状が出るPMS(月経前症候群)や更年期障害。天気の変化で自律神経が乱れ、症状が悪化する可能性も…。

※本作品は佐藤純著の書籍『「天気が悪いと調子が悪い」を自分で治す本』から一部抜粋・編集しました

「天気が悪いと調子が悪い」を自分で治す本
『「天気が悪いと調子が悪い」を自分で治す本』(佐藤純/アスコム)

「天気が悪いと調子が悪い」を自分で治す本

 天気の変化と慢性痛が切っても切れない関係にあることはすでに述べましたが、密接にかかわっている症状はほかにもまだまだあります。

 多くの女性が悩みを抱えるPMSや更年期障害がまさに代表例です。

 PMSとは「premenstrual syndrome」の略称で、月経前症候群のこと。女性が生理を迎えるだいたい3日前から10日前の間に起こる、腰痛、肌荒れ、むくみ、倦怠感、イライラ、情緒不安定などの身体的・精神的な不調がおもな症状として挙げられます。

 詳しい原因は不明ながら、排卵後に分泌される女性ホルモンの「エストロゲン」と「プロゲステロン」の急激な変動が、大きくかかわっていると考えるのが一般的です。

 更年期障害は、人間の生殖機能が終わりに向かう時期にホルモンの分泌量の低下に伴って起こる身体的・精神的な不調の総称です。症状をうったえる大半が50歳前後の女性で、卵巣機能の低下によるエストロゲン分泌量減少が、その要因とされています。

 PMSと発症要因は異なるものの、おもだった症状は似ており、更年期障害の場合はとくにホットフラッシュ(顔のほてりやのぼせ、急激な発汗)に苦しんでいる女性が多いです。

PMS・更年期障害の症状は自律神経が乱れると悪化する

 両者はともに、自律神経が乱れると症状が深刻化します。

 自律神経のバランスが崩れることにより、血管の収縮、呼吸、臓器の運動など、人間の体の機能が本来の働きを失い、それが体のいたるところで不調となって表出してくるのです。

 そして、気象病の症状も、自律神経を介して現れます。気圧が下がると、その情報が脳に伝わり、自律神経がストレス反応を起こして心身の不調をきたすというしくみです。ですので、天気の変化はPMSや更年期障害にも大きく影響する可能性があるのです。もともと、ホルモンバランスにトラブルが生じていたところに、天気の変化が加わることによって、自律神経の乱れがさらに悪化してしまうわけです。

 PMSや更年期障害の症状を改善するために、気象病対策を講じることはおおいに意味があるといえるでしょう。

 症状が出やすいのは、季節の変わり目、気圧変動の大きい春先、梅雨の時期、台風の多い秋などですので、いつ症状が悪化しても対処できるように、しっかり準備をしておきましょう。

 同時に、睡眠、食事、運動などの時間や量に気を配り、規則正しい生活を送って、自律神経を整えるように努めることも大切です。

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